映画『ファーストラヴ』(2月11日公開)の公開直前イベントが2日に東京・神田明神で行われ、北川景子、中村倫也が登場した。

  • 左から北川景子、中村倫也

    左から北川景子、中村倫也

同作は第159回直木賞を受賞した、島本理生による同名小説の実写化作品。「動機はそちらで見つけてください」 アナウンサー志望の美人女子大生が父親を刺殺するという衝撃的な導入で始まり、事件のドキュメンタリー本の執筆を依頼された公認心理師の真壁由紀(北川)が、うら若き容疑者・聖山環菜(芳根京子)と面談を重ね、二転三転する供述に翻弄されながらも彼女の心理へ迫っていくが、やがて由紀自身の過去の記憶にも結び付く、意外な真相が浮かび上がる。

作中には中村が北川の髪を切るシーンもあるが、中村は「すごく爽やかで甘酸っぱいんだけど官能的なんですよね。日本映画史に残る名シーンになったんではないかと……というのは言い過ぎですけど」と会場を笑わせる。実際にウィッグを切るために一発本番のシーンだというが、中村が「子供の髪を切るみたいに、頭を持って『前向け』と言って直したら、(北川が)笑ったんですよね。それが日本映画史に残るいいシーンになったな」と自信を見せた。

北川は初共演の中村について「動じない」と評し、「私はバラエティもイベントもギリギリまで台本を見て本当に緊張してるんですけど、全然そういうのもなくて『楽しんでやればいいじゃん』という感じでドーンとしているので、この方は緊張しない方なのかなと思って。『緊張しなくていいんだ』と安心もできるので、同い年ですけど、すごくお兄さんぽい感じがする」と印象を表す。中村は「『紅白』に出た時は緊張しましたけど」と振り返りつつ、「こういう場は宣伝しようと集まってくださってるわけですから。とても素敵な記憶に残る記事を書いてくださる方々。いつも楽しみにしています」と記者達に語りかけ、北川は「圧かけてる! こういうところ」と苦笑していた。

一方、中村は北川について「回想の大学時代からクランクインしたんですけど、人見知りでおとなしい人なのかなと思っていたら、現代のパートになって、別人なんですよね。オーラが。オーラが違ったの!」と驚きを語る。役としての変化だけではなく「景ちゃん自身も現場にいる時別人になってた」と称賛。さらに「あともう1個、刺激を受けたのが、リハーサルから景ちゃんと芳根さんは、キャッチャーミットにパーン! と来るんですよ」と全力投球っぷりも紹介する。「俺は少しでも少しでも楽しようとしてるから」という中村は、力を抜くコツを聞かれると「イチロー選手は、膝を抜くって言ってましたね。それは僕がほぼ言ったと同じようなもんなんですけど」とボケを入れ、北川は「知識豊富だから……こういうのをぱっと出せるように私もなろう。全然タイプが違うので、お互いいい刺激があったかなと思います」と笑顔を見せた。

また節分にかけ「招き入れたいこと」を聞かれると、北川は「昨年はコロナもあってすごく不安な中で生活をしていたので、全体的にハッピーに、心配事がなく暮らしたいなというのが、本当に切実な願い。お客さんに来ていただける環境を整えるので、ぜひこの作品を観ていただきたい」と語る。「は〜!」と感心していた中村は「僕も同じこと言おうと思ってました。安心とか安全とか、いつも以上に敏感になってる1年だから、そういうのが来たらいいなと思ったけど、でもかぶったから変えて……お金持ちになりたい。お金を招き入れたい。私腹を肥やしたいです」と最後までボケ通す。北川が「言い方があれでしたけど、本当に今年もお忙しい方だと思いますので……」と取り繕うと、中村は「全部フォローしてくれる」と感謝しつつ、「いいよ、そんな真面目に広げられると本気の人みたいになっちゃうから!」とつっこんでいた。