女優の明日海りおが、カンテレ・フジテレビ系ドラマ『青のSP(スクールポリス)―学校内警察・嶋田隆平―』(毎週火曜21:00~)の取材に応じ、宝塚歌劇団退団後初の連ドラレギュラー出演への心境などを語った。
学校内警察(=スクールポリス)が試験的に導入されたという設定のもと、公立赤嶺中学校にスクールポリスとして配属された嶋田隆平(藤原竜也)が、校内外で起こるさまざまな問題に立ち向かう同ドラマ。明日海が演じるのは、物語のキーパーソンで、亡くなってしまった音楽教師・小川香里だ。
26日放送の第3話ではピアノ演奏を披露したが、この撮影はクランクインの日だったそうで、「ドラマの現場初体験の日だったので、本当に緊張していました」と吐露。
「『はい出番!』って放り込まれて、『ここにいていいのかしら…』という感じでドギマギして挑んだんですけど、ピアノも間違っちゃいけないという緊張感の中、手が震えながら撮影したという思い出があります」「藤原竜也さんが真横で立って聴いているシーンだったんですけど、そのことにも緊張してしまいまして…」と様々なプレッシャーがあったようだが、「撮影の合間には、私の緊張を察してか、藤原さんが優しく声をかけてくださいました」と助けられたそうだ。
そんなことから、「正直に申しますと、私ってこんなに緊張しいなんだって思いました(笑)」と、新たな発見が。「今までは大勢の人たちと一緒に舞台をして、初日やら千秋楽やら、みんなが緊張している空気をなだめる役割のような気持ちでいたんです。なのに、退団して初めてのドラマの現場で、ものすごく緊張したことに、小さい頃の発表会のこととか、初舞台の頃とか、新人公演をしていた時代のことをすごく思い出しました」と打ち明けた。
舞台とドラマの違いについては、「舞台はリアルタイムで芝居を見てくださってるお客様が同じ空間の中にいらっしゃるけど、ドラマは公開されるときに視聴者がご覧になるじゃないですか。お客様の視点も、舞台は前面だけだったものが、ドラマではカメラが何台もあって、自分の後ろから、下から、引きで撮っていたりとか、どこから見られてるか分からない状態というのが私にとっては新鮮でしたね」と実感。
また、アップで顔が映るため、「表情とかにも気をつけないといけないなと思いましたし、とても広い空間でお芝居をするわけじゃないので、相手との距離感に応じた芝居量というか、声のボリュームといったあたりは、大きく違うなと思いました」と振り返った。
宝塚では男役トップスターだった明日海。今回は「カーディガンにスカートも膝丈くらいで、今まで一番なじみのなかったタイプのお洋服でしたので、いつも鏡の中の自分にソワソワしつつ、『私は香里先生!』と思いながら、現場に向かってました」と、気持ちを入れていたという。
放送後、宝塚時代の後輩や先輩から反響があったそうだが、「やはり“涙マーク”が多かったですね。『もう死んじゃったんですか?』とか『ケガのシーンの撮影は大丈夫でしたか?』って心配してくださる連絡が多かったです」とのこと。それに対して、「『でも、生きてるシーンもあるから』って言っておきました(笑)」とアピールしたそうだ。
あす2月1日からは、朝ドラ『おちょやん』(NHK)の出演も控えるが、今後の展望について、「本当に遠い遠い夢ですけど、私もドラマや映画を見ていると、『この役者さん好きだな』とか『いいなと思うとこの人だ』と思う方がいるので、そういうふうになれたらと思います。あと、役によって印象が変わられる方は見ていてすごく面白いので、そんなふうにやっていけたらと思います」と抱負。
さらに、「まずは等身大の女性に見えるとか、カメラになるべくきれいに映るとか、初歩的になところからのスタートになると思うんですけど、そういうものをちゃんと習得していきつつ、お芝居をより進化させていきたいなと思います」と謙虚に語った。