映画『花束みたいな恋をした』(1月29日公開)の公開初日舞台挨拶が29日に都内で行われ、菅田将暉、有村架純、土井裕泰監督、坂元裕二(脚本)が登場した。

  • 左から土井裕泰監督、菅田将暉、有村架純、坂元裕二

    左から土井裕泰監督、菅田将暉、有村架純、坂元裕二

同作は脚本家・坂元裕二が書き下ろした初のオリジナル恋愛映画。東京・京王線の明大前駅で終電を逃したことから偶然に出会った大学生の山音麦(菅田将暉)と八谷絹(有村架純)は、好きな音楽や映画がほとんど同じであっという間に恋に落ち、大学を卒業してフリーターをしながら同棲を始める。拾った猫に2人で名前をつけて、渋谷パルコが閉店しても『スマスマ』が最終回を迎えても、日々の現状維持を目標に2人は就職活動を続けるが……。

実はこの日、同作だけでなく綾野剛主演の『ヤクザと家族 The Family』、岩田剛典主演の『名も無き世界のエンドロール』、深川麻衣主演の『おもいで写眞』と公開映画が多数あった。特に『ヤクザと家族』と『花束みたいな恋をした』は同じTOHOシネマズ 六本木ヒルズで初日舞台挨拶が行われ、綾野の舞台挨拶の1時間後に、同じ階のシアターで菅田&有村の舞台挨拶が行われることに。取材陣も綾野から菅田のシアターへそのまま移動するなど、異例の協力体制となっていた。

『ヤクザと家族』の舞台挨拶で、綾野は「『花束みたいな恋をした』も、『名も無き世界のエンドロール』も公開され、なんとか今、いろんな作品が手と手を合わせて皆さんのお心を華やかにできるようなエンターテインメント、心の疲弊を少しでも止められるような映画を届けたいと思っています」とエール。

また『花束みたいな恋をした』脚本の坂元も「この映画は恋愛映画ですが、文化、カルチャーが生活の中から消えていく瞬間を描いてもいまして、それが期せずしてこの1年と重なるように感じています」と述懐。「この映画と同時に、『名も無き世界のエンドロール』『ヤクザと家族』、そんな映画も同時に公開されて、僕は一緒にタッグを組んでいるつもりでいて、改めてこの中で映画が公開されて、私たちにとって文化とはどういう存在なのかを考えるきっかけになればいいなと思います」と語る。

さらに菅田は、ライブビューイングの観客に向けて「さっき、剛くんが『ヤクザと家族』の舞台挨拶でこの作品の宣伝をしてくれたみたいなので、『ヤクザと家族』も観てね!」と宣伝。有村も「観てくださ〜い」と手を振り、まさかのエール交換となった。