『仮面ライダーゼロワン』の主人公・飛電或人役で一躍注目を集め、『先生を消す方程式。』では二面性のある狂気に満ちた生徒役を熱演した俳優の高橋文哉。現在放送中のドラマ特区『夢中さ、きみに。』(MBS 毎週木曜24:59~ほか)でも、不気味なオーラをまとって人を寄せ付けないようにしている男子高校生・二階堂明という難しい役どころを見事に演じている。
和山やま氏による同名漫画を原作とするこのドラマは、ユニーク過ぎる男子高校生・林と二階堂を中心に展開する、男子高校生たちの少し不思議な日常を描く青春群像劇。主人公の林美良をなにわ男子の大西流星、二階堂明を高橋が演じている。
高橋演じる二階堂は、モテすぎた中学校時代に起きた事件をきっかけに、平穏な日常を求め“逆・高校デビュー”を果たした男子高校生。学園中から気味悪がられているという役どころで、『先生を消す方程式。』に続き、“普通”ではない演技が求められるチャレンジングな役を任された。
すでに視聴者からは「せんけすに引き続きやっぱお芝居うまいな」「話し方とか歩き方とかちゃんと二階堂が二階堂してて演技力が凄いなぁと改めて感じた」「文哉くんの演技の振り幅すごすぎる」「二階堂役の高橋文哉くんがさすがの演技」「或人→刀矢→二階堂と当たり前だけど全然違くて、めちゃくちゃ引き込まれる」などと、高橋の演技力に称賛の声が上がっている。
高橋は「振り幅のある役に挑戦する機会をいただき光栄です」と新たな挑戦を喜び、「全力で気味悪がられるように頑張ります」とにやり。「普通は、冴えない高校生がイメージを変えてキラキラモテモテの高校生になる。今回はその逆なので、どういう気持ちなのかすごく考えないといけないと思いましたし、単純で素直でかわいくて、クスっと笑える部分が原作でもあるので、僕が演じることでドラマならではの色が出せたらいいなと思います」と意気込む。
作品ごとの振り幅が大きいが、1つの役においても振り幅が求められる役が続いている。「『先生を消す方程式。』だけでなく、『仮面ライダー』でも二役のようになった時があり、そして今回の二階堂役は、全然違う2つの顔がある。そこをうまく表現して、原作ファンの方にも面白いと思っていただけるように頑張りたい」と語る。
漫画原作の作品に挑戦するのは今回が初めて。「プレッシャーはあります。たくさんファンの方がいらっしゃる人気の作品で、こんなに面白い役を僕がやらせていただいていいのかなという思いがありますが、選んでくださった以上は、しっかりと作り込んで演じたいと思います」と覚悟を持って挑んでいる。
『仮面ライダーゼロワン』の或人役も『先生を消す方程式。』の刀矢役も、日常から役を作り、プライベートを役に占領されたと話していた高橋だが、「またプライベートを二階堂明に占領されそうです(笑)」、今回もやはり日常から作り込んでいる。
すでに占領されていると感じた出来事も。「二階堂がトイレに駆け込むシーンがあるんですけど、家でそのシーンの台本を読んでいたら『ちょっとトイレ!』と言って無意識のうちにトイレにダッシュしちゃったんです(笑)。そして、その状態でセリフを言ってみたら、これは使えるなと思えるものができたので、日常から作り込むのは大事だなと思いました」
プライベートの時間は常にメガネをかけていることも告白。「メガネを日常からかけているからこその手癖などがあると思うんですけど、これまで日常的にかけていなかったのでわからなくて。どれくらいの頻度でメガネを拭くのかというのも知りたかったので、メガネを買ってずっとかけています」と明かした。
そして、「メガネは自然に落ちてくるので、どうやって上げるのかという仕草は参考になっていますし、二階堂だったらこういう上げ方をしそうだなというのもなんとなくわかってきました」としっかり役に生きているようで、「日常を侵略されてなんぼだと思っています」と胸を張る。猫背も普段から意識しているそうで、「僕自身も猫背になってしまいそうだなと心配しています」と笑った。