米Appleが1月27日 (現地時間)に発表した同社2021年度第1四半期(2020年10月〜12月)決算はアナリストの予想を上回る増収増益、売上高・利益とも過去最高を塗りかえた。在宅需要で売り上げを伸ばしていたMacとiPadが好調を維持。iPhoneも過去最高の売上高で、全ての製品カテゴリーが二桁の伸びとなり、売上高が初めて1000億ドルを超えた。

10〜12月期の売上高は、前年同期比21%増の1114億3900万ドル。純利益は同29%増の287億5500万ドルだった。希薄化後の1株あたり利益は1.68ドル。市場予想の平均は、売上高1032億8000万ドル、1株利益1.41ドルだった。

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10〜12月期にAppleは、10月に「iPhone 12」「iPhone 12 Pro」、A14 Bionicを搭載した「iPad Air」を発売。11月に「iPhone 12 Pro Max」「iPhone 12 mini」、「HomePod mini」、M1チップを搭載した「MacBook Air」「13インチMacBook Pro」「Mac mini」、12月に「AirPods Max」を発売した。コロナ禍においても計画通りに新製品を発表し、例年通りのペースで発売・供給し続けてきたことが好決算に結びついたといえる。

以下は10〜12月期の製品カテゴリー別の売上高(増減は前年同期比)。

  • iPhone:売上高655億9700万ドル (17%増)
  • Mac:売上高86億7500万ドル (21%増)
  • iPad:売上高84億3500万ドル (41%増)
  • ウェアラブル/Home/アクセサリ:売上高129億7100万ドル (30%増)
  • サービス:売上高157億6100万ドル (24%増)

在宅学習や在宅ワーク、デジタルクリエイティビティをサポートするツールとしてMacとiPadが好調。7〜9月期はiPhoneが前年同期比21%減だったが、iPhone 12シリーズが登場した10〜12月期はアナリストの予想 (599億ドル)を上回り、過去最高の売上高656億ドルだった。他にもサービスとウェアラブル/Home/アクセサリの売上高が過去最高。アナリストの予想に対してMacだけがわずかに下回ったが、M1搭載Macが登場する前に性能や互換性を見極めようと消費者が慎重になった可能性がある。

地域別では、全ての地域で増収、中でもiPhoneが売り上げの多くを占める中国が前年同期比57%増(売上高213億1300万ドル)と大きく伸びた。日本は同33%増の82億8500万ドルだった。