キャデラックはセダンの新型「CT5」を日本市場に導入した。GMジャパンはSUVの品ぞろえを充実させる一方で、セダンのラインアップは今後、CT5に一本化する方針。つまり、キャデラックのセダンに乗りたいのであれば、新型CT5は注目せざるを得ない1台なのである。

  • キャデラックの新型「CT5」

    2021年1月16日に発売となったキャデラックの新型「CT5」

この車格でこの値段?

新型CT5のボディサイズは全長4,925mm、全幅1,895mm、全高1,445mm。ほかの輸入車と比べるならば、メルセデス・ベンツでいえば「Eクラス」に近く、BMWでいえば「5シリーズ」に近いサイズ感だ。

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    新型「CT5」が採用しているプラットフォーム「アルファアーキテクチャー」は性能的に評価が高く、熟成も進んでいるとのこと

価格を見ると、新型CT5は「プラチナム」というグレードが560万円、同「スポーツ」が620万円となっている。Eクラスは769万円から、5シリーズが678万円からだ。サイズが似ていても装備や性能が異なるので単純には比較できないものの、こうして並べてみるとCT5には割安感がある。CT5の魅力についてGMジャパンの担当者は、「まずはデザインを気に入って選んでいただくことが多いです。それと、サイズ感が要望に合っている、乗った時に高級感がある、運転して楽しいといったこともありますが、価格についても、バリューを感じてもらえる価格帯にしようと頑張りました」と話していた。

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    この車格にしては、意外にお買い得? 少なくとも「CT5」であれば、ご近所とクルマがかぶってしまう心配は少なそうだ

新型CT5は新設計の2.0L直列4気筒ターボエンジンを搭載する。性能は最高出力240馬力、最大トルク350Nm。トランスミッションは10速オートマチックで、駆動方式はプラチナムがRWD(後輪駆動)、スポーツがAWD(4輪駆動)となる。ハンドルは左だ。

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    前・後席レッグルームの広さは同セグメントでトップクラスとのこと。車内にはシートベンチレーション、シートヒーター、マッサージ(スポーツの前席のみ)など快適装備が充実している

GMジャパンでは現在、CT5よりも一回り大きいセダン「CT6」も販売しているが、こちらについては在庫がなくなり次第、販売終了とする予定であるとのこと。米国にはCT5よりも一回り小さい「CT4」というセダンもあるが、こちらを日本に導入する予定はないそうなので、キャデラックのセダンは今後、CT5に集約されることになる。

ちょっと寂しい話だが、前出の担当者によれば、「世の中の大きな流れとして、SUVに需要が動いているのは明らかです。キャデラックでも近年、セダンだけだったラインアップにSUVを入れたところ、そちらが発展していっている状況です」とのことだった。キャデラックは電動化に舵を切るとも表明しているので、ガソリンのみで走るキャデラックのセダンという意味でも、CT5は貴重な存在になるかもしれない。

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