アイドルグループ・ふぉ~ゆ~の福田悠太が主演を務める舞台、山田ジャパン1月公演『優秀病棟 素通り科』が20日、東京・本多劇場で開幕し、舞台写真とコメントが到着した。
本作は、誰もが閉塞感を抱く今の時代に向けたコメディ作。自らこの世を去ろうとしていた貿易会社勤務・飯塚哲人(福田)と、悲惨な人生を歩んできた初老の女・喜久枝の出会いから物語が展開する。
2008年に旗揚げした山田ジャパンは、全世界190カ国に配信され絶賛されたNetflix作品『全裸監督』の脚本を手掛けた、脚本家で演出家の山田能龍氏が全作品を手掛ける。本公演には福田のほか、森一弥、与座よしあきといったゲストメンバーや、旗揚げから劇団に所属してきたいとうあさこが出演。初日公演はライブ配信も実施され、大いに盛り上がりを見せた。上演は27日までで、ライブ配信はこの後23日18時公演、千穐楽の27日16時公演でも予定している。
福田は山田氏について「物凄く超時間集中力が持つ方で本当に凄いなと毎日稽古場で感心していました。僕はそんなに集中力がもつタイプではないのでリスペクトです」と尊敬している点を挙げつつも、「ただ、山田さんの集中力が持ちすぎて稽古時間が長くて困った日もありました。このまま永遠に集中して稽古終わらないんじゃないかな? そう思ったのも稽古場のいい思い出です」と告白。「今回の稽古ではずっとマスク着用で口元が隠れていたのであくびをしてもバレないところがよかったです。この事は山田さんには伝えないで下さいます様よろしくお願いします」とユーモアを交えたコメントを寄せた。
一方の山田氏は、「大きな気持ちが2つあります。1つはここに辿り着けたことへの大きな喜びです。様々な考えがあると思いますが、やはり舞台公演を打てることへの喜びは抑えきれない。万感の思いです」と喜びを語りつつも、「もう1つはやはり、コロナウイルスへの圧倒的な緊張感です。キャスト・スタッフ・何よりお客様に対する万全の体制を敷くこと。かつストレスを与えるようなヒステリックさがお客様に伝わらない運営を心がけたいです」とコロナ禍での上演について率直な思いを話す。
福田については、「とにかく信頼に足る取り組みをする男、という印象です。舞台人としての地肩、戯曲への向き合い、台詞を身体に落とす速度など文句なしです」と絶賛。また役者同士で仲を深めるだけでなく「劇団の面々とも馴染んでいって、まるで劇団の看板役者のようになっていった」と振り返り、「それを座組における主役の役割としてやってるのではなく、ナチュラルにそうなっていたことに驚きました」と明かした。