『ZIP!』お天気キャスターを務める貴島明日香が、昨年10月に公式YouTubeチャンネル「あすかさんち。」を開設した。その内容は、「ASMR」「100の質問」などYouTube定番の人気企画から、料理や朗読、ゲーム実況まで様々。そこには生き生きとした表情が映し出され、これまで見せることのなかった新たな一面を印象付ける。

高校卒業後に上京し、夢やぶれて地元に帰ることも頭をよぎったという貴島。『ZIP!』で新たな道が開けたその先にあったのは、かつてゲーマーだった自分と「好きなことを仕事にしたい」という新たな希望だった。

今回、貴島がスナックのママに扮して飲みトークを展開する「スナック明日香」の撮影現場に潜入。終了後、その分岐点を改めて見つめ直してもらった。

  • 貴島明日香 撮影:島本絵梨佳

■仕事が決まらなかった不遇の時代

――東京ゲームショウのイベント出演が貴島さんに大きな影響を与えたそうですね。

モデルからはじめて『ZIP!』に出させて頂くようになってから、自分の中で勝手に「イメージを崩しちゃいけないのかな」という気持ちがあって、ツイッターやインスタでも自分の素をなかなか出せずにいました。

そんな中、東京ゲームショウで大好きなゲームに携わるお仕事を頂けて、自分の好きなものがこんなにも楽しくてやりがいがあることなんだと改めて感じることができて。初めて行った東京ゲームショウに高揚して、終わった後も一人で回ってしまいました(笑)。そんなことがあって、自分の好きなことを仕事にできないか考えていた時、良いタイミングで事務所から「YouTubeやってみない?」と言われたんです。

――YouTubeで過去に上がっている動画の中では、『ZIP!』が決まらなければ芸能活動を続けていなかったともおっしゃっていましたね。

もちろん夢があって上京しましたが、なかなか仕事も決まらず、厳しい世界だと実感しました。『ZIP!』が決まるまでの約2年、うまくいくことがあっても「もっと自分を知ってもらうためにはどうしたらいいんだろう……」とネガティブに考えてしまうこともあって。このまま続けていくべきか悩んでいた時に受けたのが、『ZIP!』のオーディションでした。

――そこで道が開けたんですね。

実は、『ZIP!』のオーディションは一度落ちてるんです。もう一度オーディションのお話を頂いた時、正直、「自分には向いてないんじゃないか」と自信を失いかけていたんですけど、「2回目のチャンスを無駄にしたくない」「今の切羽詰まった状態をなんとかしたい」という思いで、マネージャーに「アナウンスの勉強がしたいです」とお願いをしました。しっかりと準備をして自分に自信をつけて臨んだのが、2度目の『ZIP!』オーディションです。

――その頃も、プライベートでゲームをやっていたんですか?

ゲームは好きでしたが、高校からモデル活動をはじめてから離れてしまって。でも、東京ゲームショウのご縁があって、根本的に好きなものだったとここ最近気づくことができました。

■FPS没頭の時間も「大切にしています」

――お兄さんの影響でゲームに興味を持つようになったそうですね。

兄の影響で、小学4年生の頃にネットゲームにハマって、全国の人とやりとりしながら楽しんでいました。

――家庭内でプレイ時間の制限はありましたか?

兄が2人いましたし、親もそこには寛容でした。でも、さすがに夜遅くまでやっていると怒られることも(笑)。グラフィックデザインとかに興味があって、中学はプログラミングの学校に行きたいと伝えたら、すごく喜んでくれました。実際には情報処理のコースには行かなかったんですけど、小さい頃からパソコンを触るのが好きでした。芸能活動をしなかったら、そういう職業に就いていたんじゃないかなと思います。

――YouTubeの「100の質問」企画では、中学生の頃に初めて買ったゲームが『コールオブデューティ』とおっしゃっていましたね。

兄がFPSが好きで、小さい頃からやっているのを隣で見ていて、「自分もやってみたい」と思ったのを覚えています。実は、『コールオブデューティ』は兄から「テストで高得点をとったら買ってあげる」と言われて。あまり勉強は得意じゃなかったんですけどその時期にめちゃくちゃ頑張って、求められた以上の点をとって買ってもらいました。なので、「買ったゲーム」というより「買ってもらったゲーム」ですね(笑)。やっぱり、私はオンラインからゲームを始めたので、世界の人とゲームで繋がれることがすごく楽しかったです。

――ずばりFPSの醍醐味は?

没頭できるところですかね。飽きが来ないです。FPSは経験値を溜め込む作業もなくて、スキルさえあれば誰とでも勝負できる。何時間でもやってしまいますね(笑)。毎日午前3時15分頃に起きているので、ゲームのために削るとしたら睡眠時間ぐらい(笑)。それでも私の中では、ストレスを発散できる趣味の時間でもありますので、大切にしています。