テレビ東京の新金曜8時のドラマ枠『今野敏サスペンス 警視庁強行犯係 樋口顕』(1月15日スタート 毎週金曜20:00〜)のオンライン取材会が行われ、内藤剛志、榎木孝明、佐野史郎が登場した。
同作は今野敏の原作による本格ミステリーのドラマ化作。15年以上にわたりスペシャルドラマとして9作放送されている。警視庁捜査一課強行犯係の警部・樋口顕(内藤)が、決してヒーローではない無彩色の刑事として活躍する。
警察ドラマによく出演する3人。“現場あるある”を聞かれると、内藤は「名前を覚えるのが大変! 容疑者、犯人、被害者、関係者と毎回たくさんの方が出てきて、NGが出るポイントはそこが多いんです。北山なのか、北川なのか、北村なのかが、わからなくなったりする。よく皆さん『専門用語、難しいでしょ』とおっしゃるんですが、専門用語より人間の名前が難しいんです」と意外な観点で回答。「僕が提案したいのは、犯人は全部田中さん、被害者は全部鈴木さんにしてくれたら、俺たちめっちゃ楽ですよ! すみません、田中さんと鈴木さんにはなんのアレもないですけど」と斬新なアイディアを出した。
榎木は「もうずいぶん前ですけど刑事さんとお話しできる機会があったので、逆取材をすごくして。例えば『指紋をどうやって取ったんですか』と聞いたら、『それは言えません』と言ってたのに、しつこく聞いたら少しだけ教えてくれて、すっごいリアルなの」と明かす。すると佐野は「指紋取られたことあるよ。近所で聞き込みに来てて、いかにも『芸能人だ!』みたいな感じで『佐野さん、サイン下さい』と言われて、しょうがねぇなあと思いながらサインしたんだけど、あとで気がついたら、指紋が取れるボールペンだった。こうやって取ってるんだなあって」と驚きの手法のエピソードも。さらに内藤は「多分俺は2人よりも刑事役が多いと思うんですよ。そうすると警官に黙礼される! あと京都だったり、他局で申し訳ないですけど、刑事の(役の)名前で呼ばれたりします」と語った。
同い年の3人で長い付き合いともなるが、内藤は佐野について「理屈理論をきちっとする。彼はちゃんと自分の中で成立したセリフしか絶対言わないんですよ。“分析力のすごさ”だと思う。うまいセリフを言うとか、いい演技をするじゃなくて、芝居する前に一番大事なこと」、佐野は榎木について「古武術やってらっしゃるから。普段お芝居で役者として立ってる時も、体の居方みたいなことがニュートラルで、とってもすごい」と印象を表す。榎木は内藤について「まだ全然売れてない時から同じ時代劇で会って。そこが原点になってるのかな。下手すると40年近く一緒だったりするけど、それ(原点)がある限り、いつどこで会っても、時間が空こうと空くまいと関係なく、ほっと気を許せちゃうところがあって。そういうのって芝居に出るんです。その信頼性はすごく大事だと思うんだよね」と関係性を明かした。内藤も「2人と会えたのは必然なんだけど30年40年、本当にやってるんですよ。そこが絶対に染み出てくる。いい意味でね」と信頼関係を示した。