新年早々、リークしてしまった「One Outlook」が耳目を集めたが、ここではMicrosoftが米国時間2021年1月6日にリリースした、Windows 10 Insider Preview ビルド21286の新機能に注目してみたい。同ビルドは新たに、「News and Interests(ニュースと興味)」をタスクバーに追加した。ただし執筆時点では、米国、英国、カナダ、オーストラリア、インドの5カ国でテスト中となっており、手元の環境をビルド21286に更新したが、タスクバーの変化は確認できなかった。
公式ブログによれば、ウィンドウ内に現れるコンテンツは利用者の興味範囲に応じたカスタマイズにも対応し、感心があるコンテンツは「読み取りビュー」と呼ばれるシンプルなウィンドウで内容を閲覧できるという。現状では日本語環境で試せないのではっきりとしたことは分からないが、「ニュースアプリを代替する機能」と評してもよさそうだ。
Windows 10は、UWPアプリの「ニュース」や、Microsoft Edgeの「新しいタブ」におけるニュースモードを通じて、Microsoft News(MSNニュース)を配信してきた。2020年の海外IT系情報サイトで、検索ボックスのフライアウトに主なニュースを表示するA/Bテストを実施中との記事を目にしたことがある。その進化形にあたるのが「News and Interests」ではないだろうか。
筆者は常にWebブラウザーを立ち上げており、理由の1つが上述のニュースモードだ。関心がないコンテンツを取り除くパーソナライズ設定が明確に反映されないなど、いくつかの不満は残るものの、PCで主なニュースを確認する際に重宝する。UWP版ニュースはキーワードやジャンルでコンテンツを取り上げる「トピック」機能を備えるものの、Microsoft Edgeのニュースモードに同種の機能はない(提示されたジャンルを取捨選択するのみ)。だが、Microsoft Newsで提供するコンテンツは、どの手法を選択しても内容は基本的に同じだ。
現在はPCではなく、スマートフォンやタブレットで気になるニュースをチェックするユーザーが大半だろう。以前、20代の愚息に日々のニュースソースを尋ねたところ、「LINEのニュース機能」と答えていた。筆者自信はスマートフォンでもMicrosoft製「ニュース」を……と述べたいところだが、今はGoogleニュースをメインアプリにしている。スマートフォンやタブレット用のニュースアプリはともかく、座してPCを使う時間が多いユーザーにとって、News and Interestsは気軽に主なニュースをチェックできる有用な機能になりそうだ。いちユーザーとして、日本語版環境への展開が待ち遠しい。