【産婦人科医が解説】妊娠中に起こりがちなマイナートラブルの原因と対処法

妊婦さんを悩ますマイナートラブルとは

マイナートラブルとは、妊婦さんが不快に感じる症状で、大部分が妊娠経過中か分娩後に自然に消失するものです。しかし、母児のリスクになる病気の前兆のこともあるので気をつけましょう。症状は、便秘、腰痛、むくみ、皮膚のかゆみ、動悸、めまい、胸焼け、寝つきの悪さなど、妊婦さんによってさまざまです。

原因は、妊娠に伴ってホルモンバランスが変化すること、また、おなかの赤ちゃんが成長するにつれて子宮が大きくなっていくことなどに関係することが多いといわれています。

妊婦さんの主なマイナートラブルの原因と対処法

マイナートラブルの原因と対処法を理解して少しでも症状が和らぐよう工夫しましょう。とくにご相談の多い症状は次のとおりです。

(1)腰痛

妊娠中はリラキシンホルモンの分泌が増えることで関節や筋肉の結合のゆるみが生じ、腰痛が起こりやすくなります。また、おなかが重くなるにつれて、重心が前にかかるため上体を反らしてしまいがちになり、腰や背中の筋肉に負担がかかることも腰痛の原因となります。

おなかが大きくなると上体を反らしがちですが、できるだけ背筋をまっすぐにして正しい姿勢を保つようにすると改善や予防につながるでしょう。また、長時間同じ姿勢を続けることを避けるなど、腰への負担を軽減することも大切です。

妊婦帯や骨盤ベルトを着用したり、マタニティヨガ、ストレッチ、妊婦体操などで体を動かしたりするのも良いですね。