auが2020年10月中旬に販売を開始した「Galaxy Note20 Ultra 5G SCG06」(サムスン電子製)は、ペン対応の大画面が特徴のハイスペックなスマートフォンです。約16万円と高価格なモデルですが、まさに最強のスマホと呼ぶにふさわしいあらゆる機能が詰め込まれています。前回紹介した同社製の「Galaxy A51 5G SCG07」とは異なる魅力を持つ1台に仕上がっていました。
120Hz駆動ディスプレイがヌルヌル動く
Galaxy Note20 Ultra 5Gは、高品質な仕上げのボディにトップクラスの処理能力を詰め込みつつ、なめらか表示の大画面、ペンによる手書き対応、50倍ズームのカメラ、防水、おサイフケータイ、そして5G対応と、昨今のスマートフォンで求められるもののほとんどを備えています。
Galaxy Noteシリーズのシンボルといえば、大画面ディスプレイとペン対応です。今回は、そのディスプレイに大きな改良が加わっています。120Hz駆動への対応です。
一般的なスマホのディスプレイの“倍速”に相当する120Hz駆動は、ここ最近、多くのメーカーが採り入れつつあります。簡単に説明すると、1秒間に表示するコマ数を倍にして、なめらかな動きで表現する技術です。
120Hz駆動をオンにすると、スマホ上の多くの動きが見違えるような快適さになります。アプリの起動アニメーションや、WebサイトやSNS、メールアプリなどの多くのアプリの縦スクロール表示の表示がなめらかになります。
さらにGalaxy Note20 Ultra 5Gには、現時点で最高峰といえる性能を備えています。チップセットはSnapdragon 865 Plusを搭載し、メモリ(RAM)は12GBとノートPCばりの容量を積んでいます。au 5GではSub6帯とミリ波帯の両方に対応し、現行のフルスペック(下り最大4.1Gbps)で通信可能です。アプリの立ち上げから通信まで、すべての動作が快適です。
ディスプレイは表示がなめらかなだけではなく、解像度も3088×1440ドットと高め。ただし、120Hz駆動を有効にした場合は最大で2316×1080ドットの表示に制限されます。それでも大きめの画面に見合う十分な密度があります。HDR動画の再生を含め、解像度不足を感じるシーンはほぼありません。
動作の安定感となめらかなディスプレイがもたらす快適さはインパクト抜群です。Webサイトもまさに一瞬で表示されて、目への負担が少ない高速スクロールが可能です。一度使ったら手放せなくなるでしょう。
大きいのに重く感じない
上下のベゼル(画面枠)を狭め、左右をカーブガラスで丸めたエッジディスプレイは、「画面を持っている感覚」を抱かせ、映画を視聴する際には没入感を高めます。それでいて、約6.9インチという画面サイズの割にはコンパクトです。
ボディの仕上げもフラッグシップにふさわしい高級感があります。試用したカラー「ミスティック ブロンズ」は、背面が磨りガラス仕上げ。手触りが良く、指紋が付着しません。
持ってみると、画面の大きさの割に重さを感じません。約208gと相応の重量ですが、iPhone 11 Pro Max(6.5インチ、約226g)のようにズシッとくる感覚はありません。
デザインで気になるのは、背面のカメラユニットの周りが大きく突き出していること。カタログスペックで2.7mmと、結構な厚みがあります。背面の左上に寄せて配置されているため、スマホを机に置くとやや傾いた形になります。「Smart Clear View Cover」のような別売ケースを装着すれば、カメラの出っ張りを隠せますが、美しいボディを覆い隠すことになる点はやや残念です。
狭額縁を突き詰めたディスプレイには、画面内指紋センサーが仕込まれています。「超音波式」という方式で、かなり高速に解除できます。指を当てる位置さえ慣れてしまえば、画面オフの状態から指を当ててロック解除するまでの流れは、ボタン型の指紋センサーとも遜色ないスピードで行えます。
ハイパフォーマンスな動作を支えるバッテリーは4,500mAhと大容量。120Hz駆動を常時起動していると電池を食いますが、それでも余裕を見せます。2時間ほどの動画視聴も含め、朝から夜まで10時間ほど使い込んだとしてもまだ20%は電池残量を残していました。USB PD 3.0準拠で最大25Wの急速充電にも対応するため、バッテリーを使い切ってもすぐに復活できます。
充電ではワイヤレス充電もサポート。スマホ本体に充電するだけでなく、他の機器へ給電する機能も備えています。Qiと互換性を持ち、Galaxy BudsやiPhoneなどスマホへの給電も可能です。