毎年楽しみなボーナスの季節。しかし今年はコロナ禍の影響を受け、そもそもボーナスが出るかどうか、出たとしてもわずかではないか、と不安な方も多いでしょう。

特に社会人になったばかりの20代だと、自由なお金も貯金もそこまで多くない状況で、影響を大きく受けるかもしれません。大幅に収入が減った今こそ、お金のことをしっかり考えたいもの。今回、『#ミレニアル世代のお金のリアル』著者の横川楓さんに、さまざまな「ボーナスが減った時の対処法」を全5回かけてお話を伺います。

第4回は、「節約はしたいけれど趣味にかけるお金は減らしたくない」という方の質問です。

  • 質問「ボーナスが減るから節制したいけど、推しに課金をしたいし、友達と遊びたいし、趣味を我慢しすぎるのはつらいなあ……」

――趣味のお金の使い方のコツはありますか?

入ってくるお金が減るとはわかっていても、やりたいことやほしいものはたくさんあるという人も多いはず。友達付き合いや今しかできないお金の出費は、我慢して後悔することもありますよね。自分の心を満たすためにお金を使うことはとても大事なのことなので、「趣味は収入の何%まで」と決めつけてしまうのはナンセンスというもの。でも、趣味にお金を使いすぎて生活に支障が出るのはもちろんよくありません。

趣味にお金を使う場合、「スケジュール管理」をすることがコツです。突然明日飲み会が……! みたいなこともあるとは思いますが、ライブや欲しいもの発売日、遊ぶの予定などは決まっている場合が多いですよね。行き当たりばったりなお金の使い方ではなく、決まった予定に対してあらかじめ予算を決めておいて、日々の生活費を圧迫しないかを考えてみましょう。

――それでもやっぱり趣味の出費は増えちゃうんですよね……。

本当にお金がなくてカツカツなのに趣味にお金を使う! というのは無謀すぎますよ! 貯金は将来のために貯めるイメージかもしれませんが、「来月の趣味に使うお金」を用意することにも繋がります。貯金が少ないうちは、使うお金に優先順位をつけて、「どうしても」というもの以外は我慢することも必要です。

また、強制的に貯金をする仕組み、例えばお金を使うと同時に貯金ができるサービスを使うこともおすすめです。「finbee」や「しらたま」といった貯金アプリには、"おつり貯金"という仕組みがあります。クレジットカードと連携させ、事前に金額を設定してから商品を購入すると、設定金額から実際の購入金額の差額を貯金するというサービスです。500円硬貨を持っているときに、300円の商品を買うと200円のおつりが発生する、というイメージですね。アプリを設定をしたり、対応する銀行が限られていたりとハードルはありますが、一度導入すればお金もしっかり貯まるし、趣味への出費が多いことの罪悪感も少しは消えるはずです。

――趣味で好きなことの文章を書くとたまにバズったりするんですが、これって副業につなげられたりしますか?

スマホ1台で好きなことが好きなように全世界に発信できる今、自分の趣味について熱く語ることが仕事に繋がることもあります。誰でも有料の記事を書けたり、ラジオや映像配信をできるサービスや、自分のスキル自体を売買できるサービスなど、「好きなことを発信してお金に繋がる機会」がたくさんあります。

趣味を楽しみながら収入につなげられる可能性があることは、今の時代ならではのメリット。せっかく趣味をつきつめるなら、狙っていきたいところですね。

次回は「貯金だけではなくて、投資で増やした方が良いのか迷っている」方の相談を受けます。

筆者プロフィール: 横川楓(よこかわかえで)

1990年東京都生まれ。明治大学卒、同大学院を経て、経営学修士(MBA)、ファイナンシャルプランナー(AFP)などを取得。唯一のミレニアル世代のお金の専門家/経済評論家として、“お金のことを誰よりも等身大の目線でわかりやすく”をモットーに活動している。著書『ミレニアル世代のお金のリアル』(フォレスト出版)が好評発売中。
Twitter:@yokokawakaede
Official site:https://www.kaedemoney.com/