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【この記事のエキスパート】
雑貨アーティスト・暮らしのリネン研究家:上島 佳代子
雑貨アーティスト・暮らしのリネン研究家・コピーライター。そして時にカメラマンやスタイリスト、ライターとして、広告や雑誌、テレビやWebなど様々なメディアのニーズに応えるクリエイター。世界のリネンを巡る旅をライフワークに、リネンの歴史や現在のリネン産業についても造詣を深める。NHK『美の壷』のテーマ「麻」に出演。雑貨アーティストとして企業との商品開発や保育士・幼稚園教諭のための雑誌にも携わり、小学生の雑貨教室、母親のための雑貨教室、リネンの教室など、雑貨を通して暮らしを楽しむ活動も行っている。またワイヤーワークや木工、ソーイングなど様々な素材の作品をメディアやワークショップを通して発表するなど、多岐に渡って活動中。『アトリエ ペルメル』主宰。
毛糸があればマフラーやセーターといった織物を手作りで簡単に作れる手織り機。初心者から上級者向け、子どもから大人向けなど、様々なタイプが展開されています。本記事では、手織り機の種類ごとの特徴や選び方、おすすめ商品を紹介します。これからはじめようという方にぴったりの商品もピックアップ。
織物を作れる機械
手織り機とは
手織り機とは、毛糸を使用したマフラーやセーターといった織物を作れる機械のこと。
手織り機にはシンプルなつくりのものから、大型の複雑な構造をそのまま小型化したような本格的なものまであります。シンプルなものは織り機の仕組みや織る過程が分かりやすく、子どもから大人まで気軽に楽しめるのがポイント。本格的な小型の手織り機は、複雑な織りを楽しむことができ、少し手織りの経験がある人やもっと極めたい人向きです。
これからはじめたいという人なら、まずはシンプルな構造のものを選びましょう。手織りの楽しさや作品作りも充分に楽しむことができますよ。
手織り機の種類・タイプ
手織り機には、いくつか種類があり、作りたいものによって特徴が分かれます。6種類ありますので、それぞれ解説していきます。
オープンリードタイプ:たて糸を穴に通す手間がいらない
【エキスパートのコメント】
プラスチックの板が並んだ綜絖の溝に上からたて糸を下ろし、溝のついた手前と奥に糸をはめ込むことで、通常の織り機にたて糸が通った状態にします。この穴に通さず、開いた状態でたて糸を取り外しできるのが、オープンリードです。
これを前後に傾けるとたて糸が上下に開くので、ここによこ糸を通し繰り返すことで布に織り上げていきます。たて糸もセットしやすく作業も繰り返しなので、初級者でもカンタン。古着を裂いたものなどを糸状にし、よこ糸にすることで裂き織りもできます。
クローズドリードタイプ:平織りや二重織りもできる
【エキスパートのコメント】
クローズドリードタイプはオープンリードタイプとは逆。筬と綜絖が一体化したへドル、またはリードとも呼ばれる筬綜絖(おさそうこう)の穴とすきまに、それぞれたて糸を通す必要があります。このヘドルを上下に移動させることで開口ができ、そこによこ糸を通し、打ち込む。これを繰り返すことで布に仕上げていきます。
たて糸の準備に時間がかかりますが、平織りのほか二重織りなども織ることが可能。いろいろ挑戦してみたい人にはいいでしょう。
テーブルルーム:本格志向の方にピッタリ
【エキスパートのコメント】
ルームとは「loom」という織り機の意味で、テーブルルームとは「卓上織り機」のこと。本格的な高機をコンパクトな卓上型にしたもので、筬と綜絖が別々にあります。
綜絖が多いほど複雑な模様を織ることができるので、8枚もあればさまざまな織りを楽しむことが可能です。ただし、準備や作業は複雑になるので、織り機の経験がある中級・上級者向きと言えるでしょう。
リジッド機:テーブルルームよりなじみやすい
【エキスパートのコメント】
リジッド機は筬と綜絖が一体化した卓上手織り機のこと。リジッドルームとも呼ばれています。比較的安価で手軽なものは、ほとんどがこのリジッド機です。
リジッド機には2つのタイプがあり、ひとつが「オープンリード」タイプ、そしてもうひとつが「クローズドリード」タイプになります。それではそれぞれのタイプを詳しく見ていきましょう。
インクルルーム:バンド用の専用織り機
【エキスパートのコメント】
インクルルームはバンド専用の織り機。洋服用のベルトや、ストラップやバッグのショルダーのような帯状のひもを織ることができます。
道具の組み立てや糸の張り方、そして織り方も特有のものなので、初心者には難しいかもしれません。そのためどちらかというと中・上級者向きです。
ミニ織り機:小物作りにぴったり
コースターやミニポーチなど、小物を作るならミニ織り機がいいでしょう。軽くてコンパクトなので場所を選ばず、いつでも手織りを楽しむことができます。
仕上がりサイズは小さいですが、作品をいくつか作って繋げて大きな作品に仕上げることもできますよ。初心者の方でも取り組みやすいタイプです。
難易度や作りたいものに合わせて決めよう
【エキスパートのコメント】
手織り機にはシンプルな造りのものと、より本格的な造りのものがあるとお伝えしました。そしてどちらも大きさによって織れるサイズが異なります。作りたいものが幅が広く長いものの場合、そのサイズを織れる織り機を選ぶことが必要です。バンドなどのように長細いものの場合は、専用の織り機があることも。
構造が複雑なほどレベルも高くなり、仕上げられる作品も高度なものになりますので、これからご紹介するそれぞれの特徴を理解して、自分にあった機種を選んでくださいね。
手織り機を選ぶポイント
それでは、手織り機の基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の3つ。
・材質
・折りたたみできるか
・織り幅のサイズ
上記の3つのポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】材質をチェック
手織り機は、紙製、プラスチック製、木製など、素材もさまざま。それぞれ耐久性や触り心地、見た目の印象や価格なども違ってきます。ここでは比較的耐久性の高い、プラスチック製と木製の手織り機についてみていきましょう。
持ち運びに便利な「プラスチック」
【エキスパートのコメント】
プラスチック製は軽くて持ち運びに便利なのが魅力。さまざまなメーカーがリジッド機やミニ織り機などの商品を出しており、デザインや色のバリエーションもあります。また、それほど強い力がかからなければ壊れる心配もありません。
価格も比較的安いので、ちょっと手織りを試して見たいという人にはぴったりです。
安定感がありインテリアにもなる「木製」
【エキスパートのコメント】
プラスチック製よりも重さがあるので安定感がある、木製タイプ。木製手織り機の魅力は、なんと言ってもそのやさしい手触りと、しっかりとしたつくりでしょう。ナチュラルな色と温もりのある雰囲気なので、インテリアとして置いておくこともできます。
価格はプラスチック製より高めですが、お子さんの知育玩具としても大人の趣味としても使えるのがいいですね。
【2】折りたたみできるかチェック
【エキスパートのコメント】
折りたたみできる手織り機は、コンパクトに収まるので収納面で助かります。とくに大きめの手織り機ならなおさらです。
手織り教室などに持ち運びが必要な場合も、大きい織り機だとたいへんなもの。また、持ち運ぶことが前提なら、専用のバッグなどもあると助かりますよね。手織り機のなかには専用バッグが別売で手に入るものもあるので、購入前にチェックしておくといいですよ。
【3】織り幅のサイズをチェック
【エキスパートのコメント】
手織り機の織り幅はさまざまで、10cm前後から、120cmくらいの幅が広いものまで織れるものもあります。10cm前後の織り幅ならコースターや花瓶敷など、20cm程度ならマフラーなど、60cm以上になるとストールやテーブルクロスなども本格的に織ることが可能です。
ただし織り幅が広いということは、それだけ手織り機の幅も広くなるもの。設置にも広いスペースが必要となります。織りたいもの、使用頻度、置くスペース、熱意など冷静に考えて選ぶようにしましょう。