BSテレ東では2021年1月3日に、野球トーク番組『再会2 ~今だから言える、聞ける、話せること~』(19:00~)を放送する。
同番組では仲間との“絆”を大事にするプロ野球界の歴史のなかで特にその絆が強く、稀有な才能が次々と誕生する世代の筆頭とも言える、松坂大輔投手を中心とした1980年生まれの「松坂世代」、そして田中将大投手を中心とした1988年生まれの「88世代」、松坂世代の1つ下の世代である「81世代」の選手が対談を実施。ユニフォームという鎧を脱いで素顔に戻った男たちが本音を交わす。藤川球児×杉内俊哉×森本稀哲、秋山翔吾×大野雄大×澤村拓一、岩隈久志×川﨑宗則
藤川球児×杉内俊哉×森本稀哲 コメント
・藤川さん、森本さんは高卒でプロ入りでしたが、杉内さんは社会人を経て3年遅れてのプロ入り。それぞれの想いは?
森本:大卒や社会人の奴らには絶対負けねーよみたいな想いはめっちゃありました。今となっちゃスゴイ恥ずかしいですけど。
藤川:僕の場合は(同級生が)大卒が入ってくる年に球団が給料を合わせてくれたんです。僕の方ができると思ってくれたみたいで、年俸をドラフト1位の年俸にしてくれて。
杉内:野手と違って、投手はマウンドに1人しか上がれないというのもあるから、(同級生のことは)何も考えなかったです。自分の活躍次第で起用されると思っていました。
・プロとして確信に変わった時期や思い出深い試合などはありますか?
藤川:確信は最後までなく終わりましたね。僕はリリーフなので9割成功しないといけないから、10回に1回しか失敗できない。自信なんか持てずにずっとやっていましたよ。
森本:シーズン1年間を通じての戦い方やヒットを打つ感覚を覚えたなって思うのが2007年。打率も3割に乗って、稲葉(篤紀)さんと最多安打を争った年だけど、シーズンっていい時ばかりじゃないし、悪い時のしのぎ方みたいなのをこのシーズンを通じて覚えたなって。
杉内:忘れられないのが2010年の終盤(9月25日)の日本ハム戦。負けたら西武に首位を奪われるという大事なゲームでダルビッシュ(有)と投げ合いになったんだけど、9回裏、1対0でリードしている時に稀哲が粘って粘ってセンター前に打って。いやらしいバッターだなって思ったよ(笑)。
・現役を離れた今、松坂世代、松坂大輔とはどういった存在ですか?
森本:若い頃は負けたくないという思いがあったけど、27~28歳くらいになると半分以上が辞めていって、気が付いたら球児(藤川)やトシ(杉内俊哉)に「お互い頑張っていこうな」みたいな、見えない絆みたいなのができた気がする。
杉内:確かにそういう思いは年を取ればとるほど、強くなっていった気がする。
藤川:僕が辞めるという決断の1つに、松坂のことがあって。僕もトミー・ジョン手術をしてパフォーマンスが出なかったけど、しばらくすると出るようになって。投げられないで辞めるんじゃなくて、絶対元気になって投げて、そこで決断を考えようというマインドにしたかった。彼には1つの事例としてこういう辞め方もあるんだというのを見せたかったというのが実はあるの。
杉内:やっぱり松坂の投げる試合は気になるし、いつも見ていた。だから年々歳を取ると同級生がんばれって。松坂のおかげとまではいわないけれど、引っ張ってくれたから僕もここまでこれたとは正直思うよ。
秋山翔吾×大野雄大×澤村拓一 コメント
・収録を終えての感想は?
秋山:(「88年世代が」)どんな組み合わせになっても、僕の立ち位置って変わらないんだなって実感しましたね(笑)。今日の収録でも大学時代の合宿の話とかが、いまだに出てくるように懐かしい話ができて楽しかったです。
澤村:かれこれ10年くらい経っている話をしたり、プレミア12で同じユニフォームを着てプレーしたのが5年も前になるくらいに時間が経っていても(このメンバーとは)まるで昨日会ったかのように接することができるので、ラクに会話ができますね。
・今季はお互いに環境が変わった年になりましたが…?
秋山:今年はコロナの影響がかなりありましたけど、「日本も大変だし、野球だけが大変というわけでもない」と思っていました。メジャーでは60試合とは言え野球ができてよかったと思うし、試合に出られてよかったです。僕は日本での9年間、慣れた場所からの変化となりましたが、新しいところに自分を置けたことで成長になったのかなと思います。点数をつけるといいとこ30点というところですけどね(笑)。
澤村:ロッテへ移籍して思ったのが「(セ・リーグの打者と比べて)パ・リーグの打者ってバットを振ってくるな」って。振っていくうちに(タイミングを)合わせていくみたいな感じがしました。でも、振ってくれる方がモチベーションは上がるので、自分のスタイルで投げられたかなって思います。
・ この番組を楽しみにしている、視聴者の方へメッセージをお願いします
秋山:僕らがこの世代のことをすべて語ったとは思わないですが(笑)、「88年世代」と言われるメンバーで野球をするのはとても幸せだし、引退するまでずっと、鈍く輝いていたいなって思っています。ピカっと光るのは無理なんで(笑)。じんわりと光るように頑張ります。
澤村:同じ世代に素晴らしい打者、投手がいるというのは野球選手、一野球人としてもものすごいモチベーションになるし、それはどんな環境…例え違う職種でも一緒かなと思います。なのでぜひ見ていただければ嬉しいです。僕も同年代の方たちを励みにしてプレーしているところもあるので、来シーズンもさらに頑張りたいと思います。
岩隈久志×川﨑宗則 コメント
・今回の収録はどうでしたか?
岩隈:楽しかったですね。相変わらずで(笑)。ムネ(川﨑宗則)とは久々に会いましたが、「久しぶり!」っていう感じは全然なかったですよ。
川﨑:すごく楽しかった! アメリカでもいつも、ヒーちゃん(岩隈久志)が運転してくれたので。久々にヒーちゃんのドライブで楽しかった(笑)。
・お互いに、どんな存在ですか?
岩隈:僕はムネから刺激をもらっていましたね。元気いっぱいの明るさがね。プレーヤーとしての強さを含めて、いいものを学ばせてもらったし。そういう人が同級生で嬉しかったね。
川﨑:リスペクトできる存在。野球選手としてはもちろん、パパとしても。子煩悩だから(笑)。パパとしてリスペクトできるのはホント、ヒーちゃんだけですよ。
・川﨑さんは来季も現役を続行されますが、長年プレーし続ける秘訣は?
川﨑:(野球を)辞めようと思えば、いつでも辞めますよ。いつでも辞められるから。だってやり続けようって思ってないもん…そんな感じでやることですかね。
・岩隈さんの残した通算170勝という成績の原動力になったものは?
岩隈:楽しく野球に向き合ってきた結果ですね。何より、楽しく野球ができる環境を作って、支えてくれた家族の存在が大きかったと思います。
・この番組を楽しみにしている、視聴者の方へメッセージをお願いします
岩隈:僕とムネとのトークやドライブなど、仲の良さを楽しみにして見てもらえたら嬉しいです。
川﨑:1月3日の放送になりますが、視聴者の皆さん、それまで健康でいてください!