iPhone初の5G対応機として登場したiPhone 12シリーズですが、どのキャリアを使うにしてもカバーエリアの狭さが悩みのタネ。2020年12月現在、利用できるのは大都市の一部地域、それもターミナル駅周辺など人手の多い場所に限られます。外出中画面右上を眺めていても、なかなか「5G」の表示にはお目にかかれません。
5G基地局が近くにないかぎり5Gネットワークに接続できませんから、メリットを感じる機会が少ないのは当然ですが、画面右上に「5G」と表示されていても特に変化を感じない、という話も耳にします。
確かに、WEBブラウズでは接続先(WEBサーバ)の込み具合や処理能力に影響されますから、タイミングによっては4G接続のときと変わらないかもしれません。動画や音楽のストリーミングアプリにしても、5G接続だからといって画質や音質が劇的に向上するわけではありません。その点において、5G接続のメリットが感じられるかどうかは通信相手次第、サービス次第といえます。
当然、接続が4Gか5Gかによってデータ量を変えるサービスとなると事情は変わってきます。Appleのビデオ通話サービス「FaceTime」は、5G接続のiPhone 12シリーズではビデオの解像度を1080p(1920×1080ピクセル/約207万画素)にできるのです。デフォルトの解像度は720p(1280×720ピクセル/約92万画素)ですから、鮮明さの違いは一目瞭然です。
なお、この設定は初期値では無効(5G/4Gに関わらず720pを適用)にされています。5G接続時にはくっきり・はっきりビデオ通話したいのであれば、『設定』→「モバイル通信」→「通信のオプション」→「データモード」の順に画面を開き、「5Gでより多くのデータを許容」にチェックを入れましょう。ビデオ通話のクオリティが激変しますよ。