今年度記録4部門で上位に名を連ねる両者の対決は永瀬王座に軍配

第34期竜王戦ランキング戦1組(主催:読売新聞社)の1回戦、▲永瀬拓矢王座-△澤田真吾七段戦が12月21日に東京・将棋会館で行われました。今年度好成績を残す同年代対決は、105手で永瀬王座が勝利。2回戦へ駒を進めました。

28歳の永瀬王座と29歳の澤田七段の対決となった本局。両者は共に今期好調です。対局前時点で、対局数・勝数・勝率・連勝の記録4部門のうち、永瀬王座は対局数1位(52局)、勝数1位(34勝)。澤田七段は勝率2位(0.783)、連勝1位(14連勝)です。

振り駒で先手番になった永瀬王座は、角換わりを採用。居玉のまま桂を跳ねていく得意の速攻を仕掛けていきました。飛車を切り飛ばし、歩で巧みに攻めをつなげていく永瀬王座。澤田七段は自陣に駒を投入し、なんとか受けようとしますが、永瀬王座の攻めが止まることはありませんでした。

最後は飛車取りに香を捨てた手が決め手となって、澤田七段が投了を告げました。香を取ると飛車角両取りをかけられる手があり、粘りが利かない態勢でした。

勝った永瀬王座は、2回戦で羽生善治九段-佐々木勇気七段戦の勝者と対戦します。渡辺明名人、藤井聡太二冠は2組に在籍しており、今期1組唯一のタイトルホルダーである永瀬王座。どこまで勝ち上がっていくのでしょうか。

今期好成績を残している20代対決を制した永瀬王座
今期好成績を残している20代対決を制した永瀬王座