今年の冬は寒い。例年より随分早く雪が降り始めた地域も多い。油断すれば凍てつく空気に身も心も冷え切ってしまいそうだが、そんな厳しい"寒さ"すら、鍋の前では一種のスパイス……いや、薬味に過ぎない。

忘年会シーズンではあるが、今年はコロナ禍で外食も減ったし、年末年始は家にいる時間も長そうだ。ここはもう思い切って、心ゆくまで鍋を堪能し、冬を積極的に楽しもう。

ということで、今回は今年発売された最新の鍋つゆを5つ厳選してお届け。極ウマ出汁を体に染み渡らせ、身も心もポッカポカに温めよう。

  • 年末年始に味わいたい! 2020年、最新の極ウマ鍋つゆ5選

「真鯛だし鍋つゆ」(万城食品)

  • 「真鯛だし鍋つゆ」(万城食品)

万城食品は今年、真鯛出汁を使用した「真鯛だし鍋つゆ」(税込380円)をリニューアル。秋冬限定で販売を開始した。

ラベルにあるように、出汁には養殖真鯛の生産量日本一を誇る愛媛県宇和海の真鯛を使用。合わせ出汁の昆布は、北海道の利尻島や稚内沿岸などで獲れる利尻昆布を使った。利尻昆布は清澄で香り高く、上質な出汁が取れることで有名だという。

その味わいは、上質な素材の旨味やコク、風味が存分に活かされていて、すっきりと上品。魚介や野菜など、具材の味を引き立たせてくれるので、本格的な海鮮鍋が自宅で手軽に楽しめる。ストレートタイプなので、水などで希釈せず、そのまま投入するだけでオーケーだ。

「合わせ白ごまの豆乳鍋つゆ」(丸大食品)

  • 「合わせ白ごまの豆乳鍋つゆ」(丸大食品)

こちらは出汁の旨みにこだわった「ごちそう旨鍋」シリーズの新商品、「合わせ白ごまの豆乳鍋つゆ」(税別330円)。利尻の昆布出汁とあご出汁のスープに白ごまと豆乳を合わせた、まろやかでクリーミーな味わいが特徴の鍋つゆだ。

昆布とあご出汁、そして豆乳が深いコクを生み、香ばしいごまの風味が食欲を掻き立てる。具材には豚肉がオススメだ。肉を旨みを引き出すと同時に、鍋つゆもまた一段と美味くなるので、ぜひ試してみてほしい。

ちなみに、豆乳は良質なたんぱく質やビタミン、オリゴ糖といった栄養素も豊富に含んでいる。美味しい豆乳鍋で、風邪知らずの冬を過ごそう。

「だし鍋つゆ 寄せ鍋醤油味」(にんべん)

  • だし鍋つゆ 寄せ鍋醤油味」(にんべん)

続いて紹介するのは、「だし鍋つゆ 寄せ鍋醤油味」(税別350円)。遠目には何の出汁を使っているのかわかりにくいが、ベースは鰹出汁と鶏がら出汁を採用。シンプルなデザインからは、とにかく「出汁の旨みで勝負!」という心意気がヒシヒシと伝わってくる。

それもそのはず、製造メーカーのにんべんは1699年、東京・日本橋で創業。鰹節専門店として、「おいしい鰹節を届けたい」という一念で320余年にわたって技を磨き上げてきた超老舗である。

長い歴史と伝統は伊達ではない。「だし鍋つゆ」は洗練された鰹節と鶏がら出汁の旨みがギュギュギュッと凝縮されている。そこにキレの良い濃口醤油と、コクのあるたまり醤油をバランス良く配合。化学調味料も無添加だから、素材の旨みが存分に堪能できる。

一切の小細工がないド直球の鍋つゆ。その大人な味わいにきっと心奪われるはずだ。

「麻辣スンドゥブ チゲ用スープ 濃厚シビ辛」(モランボン)

  • 「麻辣スンドゥブ チゲ用スープ 濃厚シビ辛」(モランボン)

ここ数年のブームを経て、日本にもすっかり定着した麻辣味。麻辣特有の“シビれる辛さ”は体を芯から温めてくれるので、今の時期にも最適だ。もちろん発祥は中国なのだが、実は韓国でも現在、爆発的な麻辣ブームが到来中で、麻辣味の効いた韓国料理がトレンドになっているらしい。そんな背景もあって開発されたのが、この「麻辣スンドゥブ チゲ用スープ 濃厚シビ辛」(税別280円)だ。

つゆには生姜、唐辛子、花椒、シナモン、八角、クローブ、陳皮といった7種の厳選スパイスを使用。唐辛子だけでは物足りなかったシビ辛好きをも満足させる、刺激的な味わいとなっている。出汁に使用したホタテ、オキアミ塩辛、アサリの3種の魚介はスープに強烈なコクと旨みを加え、食す者を虜にする。

意外に知られていないが、「スンドゥブ」は「柔らかい豆腐」を意味する。具材には海老やイカ、貝などの魚介類とともに、絹豆腐やおぼろ豆腐など柔らかめの豆腐を合わせ、ぜひ本格的なスンドゥブチゲを楽しもう。グツグツ煮えた鍋に生卵を投入すれば、より本場の味に近づくに違いない。

濃厚なシビ辛スープは、真冬でも体から汗を噴き出させてくれるはず。気分もすっきり、リフレッシュできるに違いない。

「ごま坦々鍋つゆ」(ミツカン)

ラストは今年リニューアルして登場した、ミツカンの「ごま担々鍋つゆ」(税別350円)。豆板醤とラー油、ねりごま、すりごまが深いコクと濃厚な味わいを演出し、その本格的な風味は中華料理店で食べる担々麺さながらだ。一方、辛さは比較的まろやかに仕上がっているので、老若男女問わずに楽しむことができる。

オススメ具材は豚バラ肉や豚ひき肉、そしてチンゲン菜など、まさに担々麺のレギュラーメンバーたち。とろけるチーズをトッピングしても美味しいし、牛乳や豆乳などをちょい足しすれば、より深みのあるコクを味わうことができる。

〆は雑炊も捨てがたいが、やはりオススメは中華麺。生ラーメンを使用する場合は、少し固めに下茹でしてから投入すべし。具材の出汁が滲み出た〆の坦々麺はまさに絶品だ。好みで唐辛子を追加し、辛さを調整しよう。

鍋は肉や魚介類、そして大量の野菜が一度に摂れるのでとにかく栄養抜群。しかも自宅で作ればリーズナブルだし、調理も簡単だから嬉しい。よりどりみどりの鍋つゆをあれこれ試しながら、この厳しい冬を美味しく乗り切ろう。