女優の杉咲花が主演を務めるNHK連続テレビ小説『おちょやん』(総合 毎週月~土曜8:00~ほか ※土曜は1週間の振り返り)。21日放送の第16回で本格登場する喜劇界のプリンス・天海一平役の成田凌が、撮影の感想や役柄の印象を語った。
一平は、人気喜劇一座の座長・天海天海の息子。幼い頃から子役として、いやいや役者をやっていたが、次第に自分が目指す新しい喜劇を作ることに目覚めていくき、千代とともに新しく生まれた「鶴亀家庭劇」に参加。やがて2人は結婚し、二人三脚で奮闘する。
成田の朝ドラ出演は、2017年度後期の『わろてんか』でヒロインの息子を演じて以来、2度目。「NHK大阪の“朝ドラ”への出演は『わろてんか』以来で、『役者』を演じるということが続いています。出演者はもちろん、スタッフさんも含めてすばらしいです。本当は僕も引っ張っていかなきゃいけないのだと思いますが、そんな必要もないなっていうぐらい、楽しく撮影しています」と現場の様子を明かす。
関西弁が課題のようで、「言葉についての心配はあります。ふだんから聞いていますが、いつもより関西の芸人さんのラジオなどを聞くようになりました。もともと関西の友達が多いんですが、聞いているだけではわからないので、なるべく日常から関西ことばで話してみようと思っています」と日常から意識。「苦戦しているのはやはり言葉です。そろそろ慣れてくるころかなと思うのですが、ひとつミスしたと思うと、そのことで頭の中がいっぱいになりながら、続きのせりふを話してしまっている感じです」と苦戦しながら習得を目指している。
演じる一平については「今演じている時点での一平は、まだ若くて定まっていなくて、どういう人かわからない状態です。何を考えているかわからないし、千代に対しても、心で思っていることとは逆の言葉を伝えてしまいます。でも千代にはわかる。一平も伝わっているとわかっています。お互いに境遇が似ているからでしょうか。一平が千代にひかれたのは、力強く生きていて、自分にウソがなく、人にもウソがなく、まっすぐなところでしょうか」と捉えている成田。
「千之助さん(星田英利)のことは単純に嫌なんだろうなと思います。でも劇団にとって必要だということもわかっている。いなくなったら困るけど、そんなやり方はやめてほしい。変わってほしい。だけど、その自分勝手な手法によって劇団が助かっているということに複雑な気持ちを抱えています」と解説し、「視聴者の方には、千之助さんが2人にとって味方なのかどうか、『どうなるんだろうか』という気持ちで見ていただきたいです」と語る。
共演者とはいい関係の中で撮影ができているようで、「みなさん明るいので楽しいです。千代役の杉咲花さん、すばらしいです。誰が見ても文句のつけようがないんじゃないでしょうか。回数を重ねていくにつれてなじんでいくものなんだと思います。若葉竜也さんは、ちょうど、4月の自粛期間に入るまでいっしょに映画の撮影をしていたので、心強いです」と現場の様子を紹介。
「出演している人たちがすばらしいのはもちろん、映像としてもすばらしいし、スタッフさんを含めてみなさん『いいものを』という気概というか、一人ひとりの放つエネルギーをすごく感じています」と語り、「そして、なによりも、ただただ“杉咲花がすばらしい!”そういうことだと思います。彼女が生き生きとそこに存在していれば、それで十分かなと。きっと、みんなに愛してもらえると思います。一平は、最後のほうでちょっと意外な方向にいくと思うので、それも楽しんでいただきたいです」と改めて杉咲の演技を称賛しつつ、見どころをアピールした。
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