米Mozillaは現地時間12月15日、デスクトップ向けWebブラウザ「Firefox 84」を提供開始。Apple Silicon(M1)を搭載したmacOSデバイスをネイティブサポートするほか、Adobe Flashをサポートする最後のバージョンとなる。
Firefox 84は、Apple M1を搭載したMacBook Airや13インチMacBook Pro、Mac mini(いずれも2020年11月発売)でネイティブ動作し、「Rosetta 2」を使って動作する従来の「Firefox 83」と比べて「劇的なパフォーマンスの向上をもたらす」とのこと。具体的には、従来よりも2.5倍以上速く起動し、Webアプリの応答性も2倍になったという(SpeedoMeter 2.0テストによる)。
Firefox 84にアップデート後、終了・再起動をすることでネイティブ動作が有効になる。アドレスバーに「about:support」と入力し、「Rosetta Translated」の項目が「false」になっていれば、対応PCでネイティブ動作していることを確認できる。
レンダリングエンジンのWebRenderは、macOS Big Sur、第6世代Intel GPU搭載Windows 7/8を搭載したデバイスでも利用可能になる。Linux/GNOME/X11ユーザー向けには、高速レンダリングパイプラインを提供する。ほかにも各種セキュリティ修正も行っている。
既知の問題として、Apple M1搭載MacにFirefox 84をインストールした後、NetflixやHulu、Disney +、Amazon Prime Videoなどのストリーミングサービスを視聴すると「動画の再生に問題がある」といったエラーメッセージが出るとのこと。これらのエラーが発生した場合は、Rosettaをインストールする必要があるという。なお、編集部で確認したところ、既にRosettaをインストール済みの環境(MacBook Air Late 2020)では上記のエラーメッセージは表示されず、そのまま動画を再生できた。