意外と忘れてしまいがちな敬語表現。特にビジネスシーンでは、正しい言葉を使いたいものです。本記事では、「与える」の尊敬語について、言い方や活用シーン、例文を解説していきます。
「与える」の尊敬語とは?
「与える」の尊敬語は「くださる」「お与えになる」です。「与えられる」という言い方もありますが、受け身形と間違えられることもあるので一般的にはこの2つを使います。
動詞 | 尊敬語 | 謙譲語 | 丁寧語 |
---|---|---|---|
与える | くださる お与えになる |
差し上げる | 与えます |
※クリックで細かな意味や用例を確認できます
もっと詳しく : 敬語表現(尊敬語・謙譲語・丁寧語)活用表
「くださる」の使い方
「与える」の尊敬語「くださる」は、目上の相手からものをもらう時に使われる表現です。「課長がお土産をくださった」のように使います。ビジネスシーンでは目上の相手から、何かをもらった時には「お与えになる」よりも「くださる」が一般的です。
なお、ビジネスレターやスピーチなどのかしこまった場においては、「今後とも変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます」など、「賜る」を使うこともあります。
「お与えになる」の使い方
人から人へものを与える時に「お与えになる」を使うと、かなり大きな上下関係の差があるような印象を受けます。「お与えになる」を使う場面としては、動物や植物を対象に使う場合があります。例えば、「動物にエサをお与えになる際には噛まれないようご注意ください」など。
「与える」の尊敬語を使う場面と例文
ビジネスシーンで「与える」の尊敬語を使う場合の例文を紹介します。
- 例文 :
「部長がお土産をくださった」
「先月の頑張りを評価され、社長が我々のチームにプレゼントをくださいました」
「動物にエサをお与えになる際には、ご注意ください」
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「与える」の尊敬語としては、主に「くださる」「お与えになる」が挙げられます。言葉の適切な敬語表現をマスターし、ビジネスシーンで正しく使えるようにしましょう。