組織は社員が同じ方向を向くことで機能します。そのため、行動規範や事業戦略など決まりごとがあり、社員はそれに従います。

ところが、中にはルールを守らない人、あえて破る人もいるようです。

  • 会社のルールを上司は守っていますか? ※画像はイメージ

コンサルタントとして働くポン太(@pontagon_consul)さん、自身の業務経験から「社内ルールを守らない社員」についてツイートし、大きな注目を集めていました。どんな社員がルールを破るのか?

せっかく社内ルールとして定めたのに、それを偉い人が率先して破っていたら、その下の階層の社員もだらけてきて最後はグダグダになるからな
(@pontagon_consul)より引用

役職上位者がルールを破るようでは、現場社員もそうなる。この指摘には、「偉い人の行動ってそのチームの雰囲気を作るので、大切ですよね」「たかが社内清掃でも皆でやると決めたのなら上の者は率先してやらねばなりません」など、賛同の声が上がっていました。

また、「有給取得も、上司が率先して取る文化が必要だと思います」という、上司は部下のために行動すべきだという読者もいました。

上司が会社のルールを破る時、部下はどうすべき?

今回の投稿は、現場でよく見かけそうな問題です。ポン太さんに詳しくお話を伺いたいと思います。

――「社内ルールを守らない人」の特徴は何でしょうか?

ポン太さん: 特徴はさまざまや。1つ挙げるとすれば、ルールを破る人の多くが、「ルールを破るメリット>ルールを破るデメリット」だと認識していることやとワイは思うな。つまり、個々の規律性の問題もあるんやけど、最後は損得勘定で行動するということやな。

いくらガチガチに規則を作っても、それを守るよう破るほうが得な場合、規則は守られない。それが経営層なら現場社員には遠い話ですが、しかし、自分の上司だったら?

――上司がルールを守らない場合、部下はどうすべきでしょう?

ポン太さん: まずはルールの存在と上司がそこから「逸脱している」と事実ベースで伝え、状況を認識してもらうべきやろな。ルールを知らない、過去の習慣にとらわれて違反行為の自覚がないこともあるからな。

ここで注意したいのが「伝え方」。それを間違えると、上司のプライドを傷付け、逆効果となる危険があると言います。

ポン太さん: 論理的に正しくても、上司の感情面に十分配慮した対応が必要や。目的は「組織を今より成長させること」で、「上司を論破し、自分の正しさを立証すること」ではないど。

上司の人となりで、少し対応は変わりますが、目的がブレなければ良い方向に進めるだろう、とアドバイスしてくれました。

最後に、組織内にルールを徹底させる方法を聞いてみました。

――社内に規律を浸透させるコツは何でしょうか?

ポン太さん: ルールを作って、形式的に周知して終わり、をゴールにしないことや。ルールには定められた目的が必ずある。「できました、守りましょう」と言うだけでは意味がなく、組織に定着し、期待した効果が出て初めて目的が達成されるんや。

作ること以上に、ルールを定着させることは難しい性質のもの。ポン太さんは、企業コンサルをする中で、「作って、終わり」「作って、満足」する会社が意外と多いので驚いたと言います。

ポン太さん: ルール作りは手段であり、目的ではないど。作った後も、必要に応じて組織にフィットするよう修正を加えながら、目的達成まで我慢強く取り組んでほしいな。


企業文化を変えるのは大変だとよく聞きます。しかし、それが必要であれば、腰をすえ、時間をかけて行うことで、変わることができそうです。

皆さんの組織や周囲のメンバーは大丈夫ですか?