Amazonの「Fire TV Stick(第3世代)」で、新しいユーザーインタフェース(UI)が利用可能になりました。12月10日から段階的にソフトウェアアップデートで更新され、2021年初旬以降には過去に発売されたモデルも含めて、すべてのFire TVシリーズに展開されます。

  • Amazon Fire TVに大型アップデート、画面レイアウト一新。12月10日から順次

    Amazon Fire TVの画面レイアウト一新。12月10日から順次

新しいUIは、「直感的にシンプルで使いやすく、パーソナライズされた体験を楽しむ」ことを目的に、デザインを刷新。ホーム画面は、メインメニューの位置が従来の画面上部から中央部に変更され、画面の上に注目・オススメコンテンツを表示します。下側はメインメニューの選択項目によって表示が変わります。

今回の刷新により、お気に入りのアプリやチャンネルなど、よく使うサービスに素早くアクセスできるようになったとのこと。見たいストリーミングサービスを直接起動したり、対応するアプリにカーソルをあわせるだけで、コンテンツを素早く確認して再生できるようになっています。

  • Amazon Fire TVに大型アップデート、画面レイアウト一新。12月10日から順次

    新しいホーム画面

画面中央の右側には、NetflixやPrime Video、Hulu、ABEMA、U-NEXTなどのアプリが並んでおり、ここをスクロールさせるだけでアプリ内のコンテンツを表示可能。このアプリアイコンは、表示させるアプリや順番を自由に変更できます。また、複数アプリを行き来せず、サービスを横断した検索もできるとのこと。

  • Amazon Fire TVに大型アップデート、画面レイアウト一新。12月10日から順次

    画面中央の右側の「アプリ」

メインメニューの「探す」には、人気の映画やテレビ番組などさまざまなジャンルが表示され、ここから見たいコンテンツを検索できます。コメディやアクション、キッズ&ファミリーといったカテゴリー単位での検索のほか、アプリストアを開くこともできます。

  • Amazon Fire TVに大型アップデート、画面レイアウト一新。12月10日から順次

    メインメニューの「探す」から見たいコンテンツを検索できる

「ライブ」では、9月にFire TVシリーズに追加された「ライブ」タブと同様に、ABEMAやHulu、DAZNなどでライブ配信中の番組を確認できます。

すでに購入・レンタルしたコンテンツについては、従来は「マイビデオ」にありましたが、新しいUIでは「ライブラリ」という名前に変わり、メインメニューに配置されています。「ライブラリ」は、レンタルまたは購入したコンテンツ、ウォッチリストなどがすべてまとめられている、新しいメニュー項目です。

「設定」項目はメインメニュー右端の歯車アイコンからアクセスできるようになっています。従来は文字表示されていましたが、新UIではアイコンのみ表示になるそうです。

新たに追加された「ユーザー・プロフィール」機能は、パーソナライズされた画面をユーザーごとに用意する、いわゆるマルチユーザー機能。プロフィールは最大6人分作ることができ、視聴履歴やウォッチリストなどを個別に設定できます。もちろんパスワードによる保護にも対応。ユーザーごとの音声を認識してユーザーを切り替える機能はありませんが、今後実現するかもしれません。

  • Amazon Fire TVに大型アップデート、画面レイアウト一新。12月10日から順次

    「ユーザー・プロフィール」機能でパーソナライズされた画面をユーザーごとに用意

Fire TVシリーズでは、Amazonの音声サービス「Alexa」への対応も強化。まず、新しいUIが適用されたデバイスでは、表示中のコンテンツの下部に天気予報などの情報をオーバーレイ表示する「パーシャルスクリーン」に対応します。

  • Amazon Fire TVに大型アップデート、画面レイアウト一新。12月10日から順次

    Alexaへの対応も強化、新UIでは「パーシャルスクリーン」に対応

さらに、ひとつのフレーズ(音声コマンド)を話しかけるだけで、テレビや照明の電源を入れたり、エアコンの温度を予め設定しておいた温度にするといった複数のことを一気に実行する「定型コマンド」にも対応しました。

Fire TVシリーズでAlexaの定型アクションを利用するときの呼びかけ例

  • 「アレクサ、休憩するよ」→コンテンツの一時停止、電気がつく
  • 「アレクサ、おやすみなさい」→テレビが消え、電気も消える
  • Amazon Fire TVに大型アップデート、画面レイアウト一新。12月10日から順次

    Fire TVシリーズがAlexaの定型アクションに対応

最上位の「Fire TV Cube」は、Alexaを使ったテレビチャンネルの切り替えができるようになりました。赤外線を通じてテレビの電源や音量を変えることはこれまでもできましたが、新たに地デジ/BS/CS/4K放送やチャンネルの切り替え、HDMIの切り替えにも対応し、便利になります。

Fire TV CubeのAlexaでテレビの操作をするときの呼びかけ例

  • 「アレクサ、地デジに切り替えて」→地上デジタル放送に切り替わる
  • 「アレクサ、1チャンネルに変えて」→1チャンネルに合わせる
  • 「アレクサ、XX(テレビ局名)をつけて」→地上デジタル放送のXX(テレビ局名)がつく
  • 「アレクサ、音量をあげて」→テレビの音量が大きくなる
  • Amazon Fire TVに大型アップデート、画面レイアウト一新。12月10日から順次

    Fire TV Cube

新たにビデオ通話機能にも対応。ホストUSB変換アダプターとロジクール製のWebカメラ「C920n」を別途用意する必要がありますが、実家などのFire TV CubeやAlexaモバイルアプリ、スクリーン付きのEcho Showシリーズ、Fireタブレットシリーズなどとビデオ通話しながら、大画面で“オンライン帰省”ができるようになります。

Fire TV Cubeでビデオ通話を利用するときの呼びかけ例

  • 「アレクサ、おばあちゃんにかけて」→連絡先に登録済のおばあちゃんに電話をかける
  • 「アレクサ、通話に出て」→通話に出る
  • 「アレクサ、通話を切って」→通話を切る