iPhoneを置くだけで充電できる「ワイヤレス充電器」がヒットしています。iPhoneを寝かせて置くパッド型、立て掛けて置くスタンド型などデザインはいろいろ、iPhone 8以降のモデルであれば気軽に使えます。ケーブルの抜き差しが必要ないため、繰り返し使ううち端子付近の皮膜が破けてしまい買い換えを余儀なくされることもありません。
そのワイヤレス充電、ウイークポイントがあるとすれば「充電速度」です。iPhone 12の場合、USB PD対応/出力20W以上の充電器とUSB C-Lightningケーブルがあれば、約18Wという高出力によりほぼフルスピードの充電が可能になりますが、ワイヤレス充電はそれに比べ見劣りします。
iPhoneがサポートするワイヤレス充電規格「Qi(チー)」は、2020年12月現在流通5Wと7.5W、10W、15Wの4つのパターンで出力する仕様です。ワット数が大きいほど充電速度は増すため、5Wより7.5W、7.5Wより10Wのほうが高速に充電できます。
12以前のiPhoneは最大7.5Wの入力に対応しているため、7.5W対応充電器を選びましょう。充電器が7.5W非対応の場合、たとえば5Wと10Wのみに対応している場合は、より小さい出力(この場合5W)にあわせてしまうため、iPhoneで使うにはメリットがありません。
さらにiPhone 12シリーズでは、Apple純正充電器「MagSafe」またはMFi認証を取得したサードパーティー製充電器を利用すると、最大15Wでの充電が可能になります(iPhone 12 miniは最大12W)。USB C-Lightningケーブルを利用したときには及びませんが、じゅうぶん満足できるレベルの充電速度を得られるはずですよ。