今秋に正式リリースされたiOS 14は、日々進化を続けています。今回は、純正の「マップ」アプリによりバーチャル旅行が楽しめる「Look Around」のアップデートと、iOS 14の新機能であるApp Clip(アップ・クリップ)を活用した「アメミル」のQRコード天気予報サービスを紹介したいと思います。
バーチャル旅行できる「Look Around」の国内対応エリアが拡大中
iOS 14に標準搭載されている「マップ」アプリが今年の夏にアップデートされ、地図上のエリアを360度にわたって高精細な静止画とアニメーションにより見渡せる「Look Around」機能が追加されました。
Look Aroundは、アメリカのサンフランシスコやロサンゼルス、ニューヨークなどの大都市でまず使えるようになり、以後もワシントンDC、シアトルやシカゴなどにエリアを拡大してきました。
日本国内でも、今年の8月から東京の首都圏エリア、近畿は大阪・京都・神戸・奈良、東海は愛知・三重の都市部エリアで利用できるようになりました。12月上旬に実施されたマップアプリの機能アップデートにより、四国・中国・九州地域の一部エリアにもカバーが広がっています。直近のアップデートでは、以下の場所でLook Around機能が利用できるようになりました。
- 広島市
- 福岡市
- 高松城/JR高松駅周辺(香川県高松市)
- JR屋島駅周辺(香川県高松市)
Look Aroundの使い方はとてもシンプル。マップアプリを開いて対応するエリアに移動し、ピンチインズームにより拡大率を上げると、iPhoneのマップアプリの場合は画面右上に双眼鏡のアイコンが表示されます。こちらをタップすると、アプリ画面の上側に視点を変えながら表示できる360度ビューが起動します。
さらにLook Aroundの画面の左上にある拡大アイコンをタップすると全画面表示にスイッチします。iPhone 12 Pro Maxの6.7インチの大きな画面に表示するとバーチャル旅行気分を満喫できました。
定番気象予報アプリのアメミルが「App Clip」に対応
App Clip(アップ・クリップ)は、iPhoneにアプリ全体をインストールせずに、一部の機能だけを素速く使えるようにする機能で、iOS 14で新たに追加されました。iPhoneのカメラを使ってQRコードをスキャンするとApp Clipが立ち上がり、カフェでコーヒーを注文したり自転車シェアリングのサービスが手軽に使えるようになります。対応するApp ClipではAppleでサインインを使用してから、Apple Payによる支払いもできます。
App Clipの開発ツールは、すでにデベロッパーに提供されているので、今後は対応するサービスが続々と増えそうです。iOSに対応するAR対応の気象予報アプリ「アメミル」も、App Clipにいち早く対応したサービスのひとつです。
アメミルを開発する島津ビジネスシステムズは、京都市の伏見稲荷大社の神社境内に複数のQRコードを設置し、iPhoneのカメラでこれを読み取ってアメミルのApp Clipが利用できる環境を10月30日から2021年10月末まで提供します。
App Clipでは、伏見稲荷大社周辺の15時間先までの降雨予想がグラフで見られるほか、周辺地域の気象レーダーをマップ表示にして確認したり、参拝時に傘が必要かどうかが分かる傘指数など便利な情報が参照できます。
来る年末年始の初詣は、新型コロナウィルスの感染予防対策を入念に心がけながら、混雑する時間帯を避けて出かけるようにしたいものです。伏見稲荷大社に出かける計画を立てている方は、ぜひアメミルのApp Clipも試してみてはいかがでしょうか。