俳優の山田裕貴が、テレビ朝日系土曜ナイトドラマ『先生を消す方程式。』(毎週土曜23:00~)および、ABEMAで配信中のフライングドラマ『頼田朝日の方程式。-最凶の授業-』で、狂気に満ちた教師・頼田朝日役を熱演している。「怪演」と反響を呼んでいるが、本人はその評価に大喜び。反響に対する心境をはじめ、究極の悪を演じる面白さ、理想の俳優像などを聞いた。

  • 山田裕貴

本作の舞台は、進学校「帝千学園」の3年D組。このクラスには、担任を追いつめ壊れていく姿を楽しむ生徒が集まっており、田中圭演じる新たな担任・義澤経男も標的に。山田は、生徒たちを裏で操っている黒幕である副担任・頼田朝日を演じている。

朝日役の山田の“怪演”が反響を呼んでいるが、山田は「『怪演』とか『怪優』とか言われたいと思っていたのですごくうれしいです」と満面の笑み。「普通って面白くないじゃないですか! 『イケメン俳優』と言ってもらうときもありますが、外見と思われているようじゃダメだなと。『カメレオン俳優』、『個性派』とかでもいいんですけど、外面の評価ではなくなったことがうれしいです」と喜ぶ。

朝日を演じるやりがいは大きいようだ。「狂気じみた役をやりたかったし、やれる自信がありました。こういう変わった役はやりがいがあって面白いですし、もっともっと面白くしなきゃなと思います。型にはまるのがすごく嫌いなので、型にはまらなくていいという自由度の高さも面白さを感じます」と生き生き。

また、朝日にすべての悪を集約させる思いで演じているという。「朝日は悪のカリスマ。世の中の悪い感情、負の感情を全部伝えようと思っていて、ドラマ史上、僕史上一番、ただの悪という、すべての悪が集約されている人間に見えればいいなと。そういったところが朝日の面白いところなのかなと思います」

狂気に満ちた新境地の演技を見せているが、自身としては「新境地ではない」とのこと。「僕の引き出しフルコースでできる役がやっときたなと。僕にとっては新境地というより、今までやってきたことのすべての技術を使った集大成という感じ。僕の全部を出し切る、引き出しを全部出すような感覚です」と語った。

『頼田朝日の方程式。-最凶の授業-』では、毎話10分以上の長セリフに挑戦。「一人芝居は抑揚を意識しています。見ている人が今どういう感情になっているのか、一度黙ることによってもう1回聞こうとなる瞬間を作るとか、そういったコントロールなど考えながらやっています」と工夫を明かした。

そして、今後について「展開はこれからよりぶっ飛んでいき、最後まで予測のつかない展開が起きます。義経先生の授業は、僕も台本を読んでいて心にくるなというところがいっぱいありますし、朝日に関しては、反面教師にしていただいて、こんな人間になっちゃダメだと。悪いことを悪いと思えない人になっちゃダメだというのをぜひ見ていただければなと思います」と視聴者にメッセージを送った。