順番に並ぶ、落し物は交番へ、ポイ捨てしないなど、日本には世界でもまれに見るほど数多くのマナーが根付いています。しかし、「人前で叱る・怒鳴る」ことが当然のこととして受け入れられているのはなぜなのでしょう。日本文化に対するある男性のつぶやきが、今、ツイッターで注目を浴びています。
それが、高山羽根さん(@HighMt_HNK)がツイッターに投稿した、こちらのつぶやきです。
我が国、あらゆるマナーが生まれ存在するのに「人前で他の人を叱ったり怒鳴ったりするのは品がない」みたいなけっこう基本的なものが社会に広まり定着しなかったのはなぜだろう。(@HighMt_HNKより引用)
多くの人が「これって変だよなあ」とどこかで思っていたことを、すっと言語化した高山さんのツイート。これに多くの人が反応し、実にさまざまな見解が寄せられました。いくつかご紹介します。
「学校が基本的に『みんなの前で叱る』ですよね」
「そういうことはその場で言ってくださいよって言い訳する馬鹿が思った以上にいたからだと思います」
「地域社会全体がルールを守ってない者に対して叱責し修正する…というのが根強く残っているのではないでしょうか? 近所のおばちゃんが危険な川で子供が遊んでいるのを見て怒る、というのが一例」
「失敗した直後に叱るのが一番効果的だからじゃなかろうか あとは、その場で叱るという行為をしないと周囲からあの監督役(保護者)は失敗を注意せずに放置してると見なされるからじゃないかなあ」
「怒りの向きが常に『上→下』なのは、人前で怒ることで、外に対して『身内でケジメをつけました』と示すことで、自分たちの集団が外部から攻撃されないようにする、ある種のリスクヘッジの機能があったのかも」
こうした意見のほか、「怒る」と「叱る(諭す)」の違いについて言及している人も目立ちました。高山さんのつぶやきが呼び水となって、多くの人たちがこの疑問と向き合い、改めて考える、あるいは元々考えていたことを発言する機会となったようですね。
両者の関係性(愛情とか信頼とか)にもよると思いますが、叱ることも時には必要だと思います。しかしながら、あからさまにお店の中や公共の場などで人を怒鳴りつける行為は、単にパワハラやマウントとかいう問題だけでなく、周囲の人を巻き込み、不快な気持ちにさせるマナー違反であることに違いありませんよね。
本当に怒鳴らなければいけないことなのか、今ここで怒鳴るべきことなのか、怒りを口にする前に、冷静に考えて行動したいものですね。
我が国、あらゆるマナーが生まれ存在するのに「人前で他の人を叱ったり怒鳴ったりするのは品がない」みたいなけっこう基本的なものが社会に広まり定着しなかったのはなぜだろう。
— 高山羽根 Haneko Takayama (@HighMt_HNK) November 30, 2020