「探す」アプリでiPhoneを探した経験、ありますか? 海外出張でタクシーにiPhoneを置き忘れたとき、遠隔操作でアラームを鳴らし運転手に気付いてもらった経験がある身としては、この機能のありがたみが心底わかります。最近も、駐車場とおぼしき場所にiPhoneが表示されているのを見つけ、やはりクルマに置き忘れていたか、という事案が発生したばかりです。
そんなうっかり者に優しい「探す」アプリですが、iPhoneのバッテリーに残りがあることが大前提です。モバイル回線でインターネットに接続し、iCloudを経由して経度緯度データをやり取りすることが機能の根本にありますから、バッテリーが尽きてシステムが稼働していない状態、すなわち電源オフの状態では意味がなく、最後にiCloudと通信した場所を頼りに探すしかありません。
しかし、iOS 13からBluetoothも「探す」アプリの捜索対象ネットワークにくわわりました。付近にあるAppleデバイスがBluetoothで捜索対象のiPhoneを検知すると、そのAppleデバイスが位置情報をiCloudに送信し、最終的にiPhoneを探しているユーザへ位置情報として届けられるいうしくみです。やり取りは匿名かつ暗号化が施されたうえで行われるため、プライバシーは守られます。
つまり、iOS 13以降、バッテリー切れ/電源オフのiPhoneを探せないことに変わりはないものの、付近にAppleデバイスがある場合はオフライン状態のiPhoneも探せるようになりました。捜索対象のiPhoneが電源オンかつBluetoothオンの状態で、「iPhoneを探す」の機能が有効にされている必要がありますが、ビルの地下など通信状態が芳しくない場所に置き忘れたiPhoneも見つけやすくなっています。