Googleマップには、クチコミや評価、写真、質問への回答、ビジネス情報のアップデート、ニュースなど、毎日2000万件を超える様々な情報が利用者やパートナーから提供されている。そうした情報からユーザーは地域の最新の情報や出来事を知ることができるが、アプリの様々な機能に散らばっているため見逃してしまう情報も少なくない。そこでGoogleは、ユーザーが地域で起きていることを効率よく把握できるようにする「コミュニティ・フィード」の提供を開始した。Googleマップ・アプリ(Android、iOS)に12月1日からロールアウトを開始、グローバル規模に展開する。
コミュニティ・フィードは、アプリの「スポット」タブから利用できるようになる。これまで同様、カテゴリーや業種別の周辺のスポット情報が「スポット」タブのトップに表示されるが、その下がフィードに刷新される。フィードの内容はマップの表示と連動し、現在地をマップに表示していたら、ユーザーがいる場所周辺に関するコミュニティ・フィードが表示される。旅行先の街をマップに表示し、コミュニティ・フィードを使って宿泊場所周辺の最新の地域情報を調べるというような使い方も可能だ。
フィードには、Googleマップに追加された最新のレビューや写真、フォローしている人やビジネスからの投稿、信頼できるメディアが提供するローカル情報やニュースなどが流れてくる。スクロールして流れてくる情報をチェックし、フィードのカードから「いいね!」をタップしたり、新しい情報を継続的に入手したければ「フォロー」をタップすると「最新」タブやその後のコミュニティ・フィードに反映される。
Partnership for New York Cityが8月にアップデートしたレポートによると、新型コロナ禍の影響でニューヨーク市のスモールビジネスのおよそ1/3が閉業に追い込まれる危機が現実味を帯びている。コミュニティ・フィードはスモールビジネスが地域の人達とつながり、例えばレストランが新メニューやその日のデイリーメニューといった日々の情報を伝える手段になり得る。これまでニュースやおすすめ情報などは「最新」タブ、写真やリストは「スポット」タブというようにローカル情報が分散していた。コミュニティ・フィードを用意したことで、ユーザーが最新の地域情報を知るためにGoogleマップを頻繁に利用するようになり、フィードを導入した初期のテストではマーチャントからの投稿へのアクセスが2倍に増えたという。