ドイツ・ケルンで開かれる世界的な写真機器の展示会「フォトキナ」の開催中止が発表されました。デジタルカメラをはじめとするイメージング機器の市場が急速に縮小していることをおもな理由に挙げています。プレスリリースには「代替手段がない」と記載されており、オンライン開催など別の形での実施も予定していないとみられ、70年もの歴史を持つフォトキナが終了することになります。
フォトキナは、2018年までは隔年(2年に1度)秋に開催され、日本で開催される「CP+」と並ぶ大きな写真機器の定番イベントとして知られていました。そのようななか、2019年からは開催時期を春にずらし、毎年開催に変更するという発表がなされました。しかし、2019年5月開催予定だったフォトキナは突然中止に。2020年5月開催予定だったフォトキナは新型コロナウイルスの影響で再び中止になり、併せて開催を再び隔年に戻すと発表。この2~3年、運営は迷走していた印象がありました。
パシフィコ横浜で毎年開かれているCP+は、2020年こそ新型コロナウイルスの影響で中止となりましたが、2021年はオフラインとオンラインを複合した新しい形で開催することを表明しています。CP+は、デジカメやアクセサリーの新製品をいち早く手に取って試せるだけでなく、ふだんは出会えないメーカーの開発担当者と直接話をしたり意見交換ができる貴重な機会となっています。タッチ&トライは事前予約が必要になるなど、これまでよりは多かれ少なかれ制約のある開催となりそうですが、フォトキナの中止でCP+の存在感が高まるのは確実。会期は2021年2月25日(木)~2月28日(日)ですので、楽しみにしていましょう。