マザーボードの新ブランド「Velocita」

ASRockの「X570 PG Velocita」は、AMD X570チップセットを搭載する高性能マザーボード。製品名の"Velocita"はイタリア語で、"Velocity"(速度)を意味する。Dr.MOSによる14フェーズ電源のほか、Killer製の2.5GbEとWi-Fi 6を搭載しており、最新のRyzen 5000シリーズでの利用に最適だろう。価格は35,000円前後。

  • ASRockの「X570 PG Velocita」。最近ではやや珍しいKiller採用モデルだ

    ASRockの「X570 PG Velocita」。最近ではやや珍しいKiller採用モデルだ

  • 背面インタフェースには、DisplayPort、HDMI、2.5GbEなどを搭載する

ファンレスマザーの新モデルも2種類

またASRockからは、Intel製の4コアCPUを搭載するMini-ITXマザーボードも2種類発売となっている。「J5040-ITX」はPentium Silver J5040(2.0/3.2GHz)、「J4125-ITX」はCeleron J4125(2.0/2.7GHz)を搭載。どちらもファンレスなので、リビングPC等の用途にも適しているだろう。価格はそれぞれ、17,000円前後と13,000円前後。

  • ASRockの「J5040-ITX」。変則的なレイアウトで、CPUは基板中央に搭載

  • 映像出力は、HDMI、DVI、VGAの3種類。HDMIは、4K/60Hzもサポートする

期待の新世代GPU「Radeon RX 6000」

AMDから、新世代GPU「Radeon RX 6000」シリーズが登場、第1弾として「同 6800 XT」「同 6800」を搭載するグラフィックスカードが各社より発売された。注目は、なんといっても性能の高さだ。同社は、快調なCPU分野とは対照的に、GPU分野では長らく苦戦が続いていたが、ついに反撃の狼煙が上がったと言えそうだ。

  • PowerColorの「AXRX 6800XT 16GBD6-M2DHC」。各社とも外観は同じだ

Radeon RX 6000シリーズでは、新しい「RDNA 2」アーキテクチャを採用。従来世代に比べ、最大2倍のパフォーマンスを発揮し、ワット当たりの性能も最大54%向上しているという。実際の性能については、いつものように大原氏がベンチマーク(記事:Radeon RX 6800と6800 XTを試す - ライバルに実力伯仲、RDNA 2実機レビュー)を行っているが、GeForce RTX 3080と互角以上という性能が確認できている。

Ryzen 5000シリーズおよびX570/B550チップセットと組み合わせると、新機能「Smart Access Memory」が有効になることもポイント。これにより、最大11%もパフォーマンスが向上するとされており、真の性能を引き出すには、AMD同士の組み合わせが基本になりそうだ。

今回発売されたのは、PowerColor、SAPPHIRE、ASUS、MSI、GIGABYTE、ASRock、玄人志向の製品。いずれもリファレンス準拠のトリプルファンモデルで、外観や性能に違いは無い。価格は、RX 6800 XTが88,000円前後から、RX 6800が77,000円前後から。

ASUSからは、価格や発売日は未定ながら、水冷クーラーを搭載する「ROG Strix LC Radeon RX 6800 XT OC Edition」というモデルまでアナウンスされている。冷却には、24cmサイズのラジエータを使用し、カード本体の厚さを抑えた。今後、各社から発売されるオリジナルクーラー搭載モデルも楽しみなところだ。

  • ASUSから発売予定の水冷モデル「ROG Strix LC Radeon RX 6800 XT OC Edition」