大手キャリアからこの秋冬に発売される、5G対応のスマートフォンが出揃いました。
当初はハイエンドモデルが目立ちましたが、徐々にSnapdragon 700番台のチップセットを採用するなどした、ミドルレンジモデルも充実。5G対応はもはや特別な機能ではなく、当たり前になりつつあります。中には4Gスマートフォンと変わらない価格で買えるものも。
特にauの「かえトクプログラム」適用で実質負担額が3万円を切る、シャオミの「Mi 10 Lite 5G XIG01」は、コスパの良さで一歩抜きん出た存在といえるでしょう。しかもこの端末、単に5Gなのに安いというだけではありません。5G以外の機能、たとえば搭載されているカメラなどもなかなかユニークです。
6.6インチの大画面と4眼カメラを搭載
「Mi 10 Lite 5G」は、約6.6インチの大画面ディスプレイに4眼カメラを搭載し、5Gに対応したスマートフォンです。セールスポイントはなんと言っても、見た目や機能と3万円を切る実質負担額(「かえトクプログラム」を使わない場合でも4万円強)とのギャップでしょう。
フルHD+の有機ELディスプレイは黒が締まって色鮮やかかつ十分に高精細ですし、前面だけでなく背面にも「Corning Gorilla Glass 5」が採用されていて高級感もあります。5G対応の「Snapdragon 765G 5G」はまったくストレスを感じさせず、メモリとストレージも余裕のある6GB / 128GB。背面には4眼のカメラも備わっています。
ドキュメントスキャナ的にも使えるカメラ
4眼カメラは、約4,800万画素のメインカメラを、約800万画素の超広角、約200万画素のマクロカメラ、深度センサーで補完するようなイメージ。超広角に加えて、料理や花を撮るときに役立つマクロ、深度センサーは素早いオートフォーカスのほか、ポートレート撮影時にきれいな背景ぼけをサポート、といった感じでしょうか。
オートで撮ってもシーンを自動認識して最適な設定で撮れるほか、ドキュメントスキャナーのオプションもあって、書類のデータ化も簡単にできます。これはリモートワーク時にも重宝しそうですね。
Vlogに役立ちそうな独自の動画撮影機能
さらにユニークなのがVlogなどの動画配信に使えそうな、ちょっとほかにない独自の動画撮影機能が充実している点です。
たとえば筆者が特におもしろいと思ったのが、「AI魔法万華鏡」というエフェクト効果。文字通り万華鏡のような動画が撮れるというもので、動きのある被写体だとかなり面白い映像になります。
また動画には「ビデオ」のほか「ショートビデオ」という撮影メニューもあり、これで動画を撮ると15秒間ぴったりのショートビデオを撮影可能。このほかVlog用の撮影モードも用意されていて、短い動画を複数本撮影すると自動で編集してくれるほか、メインだけでなくフロントカメラでも120fpsのスローモーションが撮れます。
最近「Adobe Photoshop」に、空を自由に置き換えられる機能が追加されて話題になりましたが、「Mi 10 Lite 5G」の写真編集でも同様の効果が利用できるようになっています。これを使うと曇り空を晴天にしたり、昼間を夜にしたり、空に虹を架けることも可能。撮影した風景写真に、夕暮れや花火といった映像効果をつけることができてなかなか楽しいです。
バッテリー持ちは良好、ゲームにはやや不向き
さて、カメラをがんがん使っているとどうしてもバッテリーの消費が早くなってしまいますが、4,160mAhとそれなりに大容量なので、動画を撮りまくっても丸1日以上は余裕で使えるという印象。カメラの使用がそこまで多くなければ、2日くらいは持つかもしれません。
タイムラインのチェックが快適にできる大画面の有機ELディスプレイに、ワイドやマクロまでサポートするカメラ、Vlogなどに便利な動画撮影機能と、「Mi 10 Lite 5G」は写真や動画、SNSを楽しみたい人に、よりお買い得なスマホといえそう。
5Gはアップロードの速度も高速なので、対応エリアでは動画をシェアするのもスムーズです。一方で最近は流行りのディスプレイの高速リフレッシュレートには対応していないので、描画速度が問われるゲームには向かないかもしれません。