カシオ計算機と東京の高円寺パル商店街振興組合は共同で、街に訪れる人のデータを可視化する実証実験を開始した。
高円寺キャッシュレスプロジェクト参加商店街を対象として、カシオの各種端末やサービスを提供し、キャッシュレス決済への対応などをサポートするほか、訪れる人の購買・顧客層・行動といった情報を収集、分析。商店街の課題解決や店舗運営の向上につなげる。実証実験は2021年9月30日まで。個人を特定するデータは取得しない。
各店舗のさまざまなデータは、商店街のイベントや店舗サービスへ活用していく。合わせて、IT活用による店舗の経営改善や顧客づくりを効果検証し、地域活性化を支援する。今回の取り組みを通じて、カシオは商店街と生活者をつなぐ包括的なプラットフォームの構築と提供を図り、「今後のサービス拡充や品質向上に生かすとともに、従来のプロダクトアウト型のビジネスから、店舗や商店街の課題解決をサポートするソリューションビジネス型への事業転換を目指す」としている。実証実験の概要は以下の通り。
- 高円寺パル商店街の一部店舗に電子レジスター「SR-S4000」「V-R200」を設置
- ビーコン端末を設置し、顧客の動態データ取得をサポート
- クラウドサービス「ECR+Premium」を提供、レジと接続して売上分析が可能な体制を構築
- 店舗の希望に応じて電子決済端末「V200c」とQRコードリーダーを設置、キャッシュレス決済への対応を支援
- 高円寺パル商店街アプリやSNSの運営を支援
- 集客支援サービスを提供
- 高円寺エリアの計11商店街に「V200c」の導入を支援