相模鉄道は19日、安全対策に関する作業時間確保や利用動向の変化などを理由に、2021年春に予定しているダイヤ改正において深夜時間帯の運行設定を見直し、終電時刻を繰り上げると発表した。

  • 深夜時間帯の作業の様子

同社は従前から、線路・施設の保守・点検作業などの安全対策や、サービス向上に関する作業の多くを終電後から始発前にかけての深夜時間帯に実施していた。近年はホームドア設置の準備工事をはじめ、設備工事量が増加する中、IoTの導入と機械化などで作業効率は格段に向上しているものの、人力に頼る作業も多くある。機械化が進む中でも搬入・セッティング等に準備時間がかかるため、作業時間の拡充がかねてからの課題となっていた。

一方、新型コロナウイルス感染症の拡大を契機とした新しい生活様式の浸透により、利用動向も大きく変化しており、その対応などが課題となっている。深夜時間帯においては、新型コロナウイルス感染症の拡大前と比較して約60%と大きく減少しているという。それらの解決策のひとつとして、終電時刻の繰上げなどを実施する。

内容としては、深夜時間帯の運行設定を見直し、上り列車・下り列車ともに終電時刻の繰上げなどを行う。実施にあたっては、過度な混雑とならないように十分配慮し、必要により混雑対策として終電前に臨時列車の増発を検討する。なお、始発時刻の繰下げは実施しない。

  • 横浜駅 時間帯別自動改札通過人数(乗降)

  • 最終列車の繰り上げ時間の目安(平日ダイヤ)

最終列車の繰上げ時間の目安(平日ダイヤ)としては、0~20分程度の繰上げを予定している。ダイヤ改正の具体的な内容は現在検討中。詳細が決まり次第、告知される。