米Googleは11月18日 (現地時間)、「Google Pay」アプリの大型アップデートの提供を米国で開始した。「Pay」、「Explore」、「Insights」の3つのタブから成る新デザインを採用。支払いや送金といった従来のコア機能に加えて、スマートフォンを通じて個人ファイナンスの管理や節約をサポートする機能を充実させた。同社はまた、金融機関と連携して、スマートフォンでの利用に最適化した「Plex」という銀行口座サービスを提供し、Google Payに組み込む計画を明らかにした。Plexは米国で2021年のサービス開始を目指す。
新デザインは、よく送金しあう友達や家族、買い物をする店や利用するサービスなど、人やビジネスを中心としたデザインになっている。支払いや送金に関する機能をまとめた「Pay」では、簡易コンタクトのように「ピープル」と「ビジネス」のアイコンをトップに表示。従来のウオレットアプリによくあるトランザクションの履歴を長いリストで表示するのではなく、人やビジネスをタップして、それぞれの過去のトランザクションやポイントなどを確認できるようにしている。食事代を割り勘にしたり、家賃をルームメイトとシェアしている場合などはグループを作成して管理可能。100,000軒以上のレストラン、30,000以上のガソリンスタンド、400都市以上の駐車場での支払いをGoogle Payから行える。
「Explore」タブはクーポンやポイントプログラムなどをまとめるタブだが、スマート機能をオプトインすると、Googleがユーザーの利用動向に基づいて、Burger King、Etsy、REI、Sweetgreen、Target、Warby Parkerといった提携業者のクーポンやプロモーションコードなどを提示し、Google Payから簡単に利用できるようにする。節約を支援する機能であり、Googleによるとユーザーのデータを提携業者と共有することはない。他にも、ショッピング検索に利用できるQR/バーコード・スキャナーを備える。
銀行やクレジットカードの口座との接続を選択すると、「Insights」タブで家計や資産管理のサポートを得られる。日々のトランザクションをユーザーが簡単に把握できるように整理して表示。データが増えるほど、支出の傾向や目標に向けた対策などを明確に把握できるようになる。銀行口座やクレジットカードのトランザクション管理にGoogleの検索機能を利用できるようになり、「食べ物」「先月」「メキシカン・レストラン」というようにトランザクションを柔軟に絞り込める。
Plexは、提携する銀行または信用組合 (Credit Union)がセービング口座とチェッキング口座を提供する。月々の手数料や最低残高要件はない。CitibankやSFCU (Stanford Federal Credit Union)など11の銀行および信用組合とともに2021年に米国でPlexを開始する予定だ。