ワコムは11月17日~18日の2日間、「Connected Ink 2020」を開催しました。東京・新宿の特設会場では様々な企業がブースを出展。また3つのステージでは、意欲的なセッションが実施されました。18日のサブステージでは、Z会が教育分野における「手書き×デジタル」の未来について説明しました。

  • Z会もConnected Ink 2020にブースを出展。ステージでは、教育分野における「手書き×デジタル」の未来について説明

『答案用紙は、会員からのラブレター』という思いで添削指導をしているというZ会。情報システム部システム開発課の渡辺淳氏は「単なる丸つけではありません。答案用紙1枚1枚と向き合い、生徒がどのように考え、なぜ間違えたのかを明らかにして、問題に対する考え方、ヒントなどを書き込んでいきます」と説明します。

そんなZ会も昨今教育業界で進むデジタル化に対応しています。当初の「紙の答案用紙を郵送」から、「答案用紙を撮影してタブレット上で提出」に変わり、さらには「タブレットに答案を書き込んで提出」に進化したとのこと。スタイラスペンによる手書き性能が向上したことが貢献しているようです。「デジタル化により、学習媒体、応答時間、指導方法は変わっていきます」(渡辺氏)。

  • 答案の提出方法が「タブレットに答案を書き込み、そのまま提出に」進化

Z会グループでは今後、DX時代の顧客ニーズに応えた革新的な学習サービスの共同開発を進めていく方針です。その1つが、専用タブレット×AES2.0対応スタイラスペンによるサービスです(詳細は11月30日にZ会HPにて公開予定)。21年春にリリースを予定します。

  • 専用タブレット×AES2.0対応スタイラスペンを21年春にリリース

そしてAIスマート深化学習を活用した「中学生タブレットコース」も21年春にスタートするとのこと。渡辺氏は「Z会学習メソッドで『知識だけではない応用力』『考えて解く力』を養います。またAIプログラムで『最短ルートで完全習得』を実現します」と解説しました。

  • AIスマート深化学習を活用した「中学生タブレットコース」

  • AIスマート学習について

今後は手書きのデジタル化により、生徒の『試行錯誤の経緯をデータ化』すること、AIスマート深化学習により『生徒が次に取り組むべき問題を出題』すること、オンラインで生徒同士が繋がることにより1人1人の考え方を共有すること、といった方向に進んでいく、と説明していました。

  • 試行錯誤の経緯をデータ化

  • 手書き×inkデータによる個別学習の深化も考えられています