働き方改革や新型コロナウイルスの影響などで、会社で副業が解禁になったという人もいるのではないでしょうか。中には、会社の業績悪化で、副業としてバイトを始めたいという人も増えています。
本記事では、これから副業としてバイトを始める際、履歴書や面接で志望動機をどのように伝えるかを解説します。履歴書を書く際のポイントや例文集についてもまとめたので、これからバイトを始めたいという方はぜひ参考にしてください。
副業バイトの志望動機を考えるときのポイント
副業バイトの志望動機を考える際、本業のことを伝えるべきか迷う人もいるのではないでしょうか。志望動機を検討する場合に意識しておきたいポイントについて、4点にまとめて解説します。
1. なぜ副業を希望しているかを伝える
副業として考えていることを、最初にはっきりと伝えましょう。バイトを募集している会社は人手を必要としています。本業と両立できるなら、副業や掛け持ちという理由だけで落とされることはあまり考えられません。
また、副業をする理由を質問された際は、本業の残業代が稼げないなど経済的理由や立地条件の良さのように、素直に回答しても大丈夫です。新たなスキルを身につけたいなどの前向きな理由があれば、もちろん積極的に伝えましょう。
2. 働ける時間帯や曜日を伝える
本業があるなら、自然と働ける時間帯や曜日が決まってきます。バイト先の会社にとっても、本業との両立ができるかどうかを確認する上で知っておきたい情報です。働ける時間帯や曜日の希望も伝えておくことで、シフトを考慮してもらいやすくなります。
3. 本業とのバランスに問題ないことを伝える
働ける時間帯や曜日を伝えるとともに、本業とのバランスに問題がないことも説明してください。例えば、本業が週40時間のフルタイム勤務の場合、バイト先での仕事はすべて超過勤務となります。
本業・副業それぞれの事業場は、各々決まっている三六協定を遵守する必要があり、1カ月単位の所定労働時時間を管理しなければなりません。長時間労働にならないよう、自分自身で本業と副業のバランスを考えて働ける時間帯や曜日を伝えていることを説明しましょう。
4. 本業の業務経験を活かせることをアピール
本業での業務経験が副業でも活かせる場合は、ぜひその点も積極的にアピールしましょう。バイト先の会社も、経験者だとわかれば前向きに検討する材料となります。
副業バイトの志望動機の書き方
副業でバイトをする場合、本業があることを明確に伝えた上で、どのような勤務を希望しているかを明示することが重要です。志望動機の書き方は以下の流れで構成しましょう。
- なぜ副業を希望しているか(志望動機)
- シフトに入れる時間帯と曜日の明示
- 本業と副業との時間的なバランス
- 自己アピール
記載する内容について、順番に解説します。
1. なぜ副業を希望しているか(志望動機)
本業があるのにどうして副業を希望しているのかについて説明しましょう。本業で勤務時間が少なくなり収入が減った、2年後に子供の教育費が必要になるなど、経済的な理由でも問題ありません。また、新しい分野に挑戦したい、本業のスキルを活かせる、といった動機はもちろん、立地条件の良さという理由でもいいでしょう。
2. シフトに入れる時間帯と曜日の明示
副業としてバイトを希望する場合、本業との兼業が可能かどうかという点は、採用担当者にとっても非常に気になる点です。本業はいつまでなのか、本業の勤務地からの移動時間などを説明し、どれぐらいの時間をバイトにあてられるかについて明示しましょう。
3. 本業と副業との時間的なバランス
例えば、本業では週40時間で残業がない場合は、その旨を伝えて、週にプラス5時間働けるといった形で、本業と副業の時間的なバランスも説明に入れてください。副業側の三六協定に問題のない範囲かどうかを採用担当者も判断しやすくなります。
4. 自己アピール
最後に、自己アピールを入れましょう。業務経験を活かせるバイトならここでアピールをします。未経験の分野のバイトなら、自分のどんな特性がそのバイトで活かせるか説明するといいでしょう。
副業バイトの志望動機例文集
副業バイトの志望動機について、いくつか例文を作成しました。自分に合った条件の例文があれば、志望動機を作成する際ぜひ活用してください。
副業バイトの例文 : 勤務地と場所が近いため応募
例 : 御社と本業の勤務地は徒歩圏内で交通費も定期料金の範囲内、移動時間も10分程度と通いやすさに魅力を感じて応募しました。御社では、〇〇の職種を希望します。 本業は18時に終わるため、平日は19時から22時の3時間、土日はどちらか全日出勤も可能です。基本的には週3日で10~12時間程度、平日は曜日にかかわらずシフトを組んでいただいても問題ありません。
本業はデスクワークでまた違った仕事ですが、学生時代はコンビニでバイトをしていたため、接客や販売などの面でお役に立てると考えます。
副業バイトの例文 : 業務経験が活かせるため応募
本業でも接客業を行っているため、御社でもお役に立てると思い応募いたしました。回転すし店の調理担当ですが、ホール対応も経験がありますので御社でも業務経験を活かしやすいと考えています。
本業は水・木が定休日で、基本的には10時から19時までの勤務です。こちらまでの移動時間は30分かかるため、シフトは20時からと少し遅くなりますが、23時までは電車もあるため問題なく働けます。本業との時間のバランスとしては、週4日で10~15時間程度、水曜日だけは休日としていただけますと幸いです。
パソコン作業も得意ですので、事務などこまごまとした仕事もお手伝いできます。
副業バイトの例文 : 収入減を補てんする応募
ここ最近、新型コロナウイルスの影響で本業の所定労働時間が短縮されているため、少なくなった分の収入が必要となり応募いたしました。元々週50時間程度働いていたのですが、現在は週24時間と収入が半減している状態です。
現在、本業は週4日(月・火・木・金)で10時~16時までの勤務です。移動距離は30分程度となります。本業の勤務日は17時から22時まで、休日3日のうち2日まではシフトに入ることができます。御社には週30時間程度まで対応可能となりますので、ぜひ採用をご検討ください。
将来予想される出費に備えるため応募
御社に応募した理由は、マイホーム費用を積み立てるためです。本業ではほとんど残業がないため、なかなか多く貯金ができず、御社での副業を希望しました。本業はここから徒歩5分とかなり近くにあり、終業時間は17時なので17時30分からの入店が可能です。平日の場合は17時30分から23時までの範囲で週2日、土日はどちらか1日入ることもできます。
副業バイトを始める前の注意点3つ
副業バイトを始める前には、注意したい点が3点あります。バイトを始めてしまってからトラブルとならないよう、面接を受ける前にこれらの注意点を確認しましょう。
会社が副業を許しているかどうか就業規則を確認
会社が副業を許可しているかどうかは、就業規則を確認すればすぐにわかります。自社の就業規則で副業がどのように規定されているかは必ず確認しましょう。
昨今の働き方改革で副業が推奨される方向に変わってきたとはいえ、副業を許可している会社はまだ30% 程度という状況です。また、副業を許可している企業でも、従業員の総労働時間を把握するために副業をする場合は申請するように定めているケースが多くみられます。
届出制の場合は必ず会社に副業を届け出る
副業を始めるにあたって届け出る必要がある場合は、必ず定められた手順で手続きを進めましょう。会社によっては、総労働時間を確認するため副業先でどれだけ働いたかの報告が必要な場合もあります。会社に定められたルールに則って副業を開始してください。
バイトをするとどうしても会社にバレるので注意
バイトを会社に黙って始めるとしても、副業の会社から給与を支給されると、税金面で本業の会社に副業をしていることが知られる可能性があります。
本業と副業の収入は合算されて住民税が計算されますが、その内容は通常給与の高い本業側の会社に通知される仕組みです。そのため、住民税に差額が出ている場合、副業をしていることを本業の会社に知られてしまいます。
副業バイトの場合は本業を伝えることが前提
副業バイトの志望動機を履歴書や面接時に伝える時は、本業があることを明示した上で、どのぐらいの時間働けるか、また働ける時間帯や曜日も説明に入れましょう。
採用担当者側が希望している働き方をしてもらえると判断しやすい情報を提示することが重要です。さらに、本業での業務経験を活かせるなら、その点をアピールすることで、さらに採用の可能性が高まります。
副業でバイトを始める場合は、これらのポイントを念頭に置いて志望動機を伝えましょう。