均一な形、品質でスーパーの売り場に並んだ野菜やお肉。たしかに消費者にとってはニーズに適合したとてもありがたいことなのですが、それを人間にも当てはめすぎてしまうと……? どんなことになってしまうんでしょうか。

あめみくろさん(@ammkr2222)の描いた短編『社会適合者の作り方』に注目が集まっていました。

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「女の子なんだから」「普通にしなよ」「もっと頑張ってくれないと」「変だよ」「空気読めよ」「みんなやってる」「きもちわるい」……さまざまな「こうあるべき」という言葉を、幼いころからずっと投げかけられ続けた少女。社会人になる頃には、すっかり社会に適合し、どこか不気味で個性のない人間のひとりとして電車に乗るのでした。きっと多くの人が、この漫画を見て驚いたのではないでしょうか。もしかしたら、これは自分の物語かもしれないと……。

作者のあめみくろさんにお話を聞いてみたところ、

「コロナ前の、通勤電車で人がぎゅうぎゅう詰めになって運ばれていく少し異様ともいえる光景やブラック校則と呼ばれるような誰かが決めた普通を強要するもの、そして人それぞれですが、LGBTQ等の見られ方などなど……色々な良いとは言えないようなことが話題になっている社会の中で自分が感じた今の『社会』を描いてみようと思ったことが1番大きなきっかけだったと思います」。

と執筆に至ったきっかけを教えてくれました。ちなみに本作品は再掲。初回の公開時には「悲観的になりすぎ」「社会のせいにするな」「そこで潰れる個性ならそこまで」などの厳しい意見も寄せられたそうです。

「この漫画を読んでいただいて、そして多くの人に反応をいただけてとても驚いていますし、有難いです。人間みんな同じ価値観を持っている訳ではないので色々な感想・意見が出て当たり前だと思います。私も自分の価値観を押し付けるために描いたわけでは無いので、そこは理解して頂けると幸いです」(あめみくろさん談)。

この漫画に、多くの読者から「みんな怖いんだよ、普通じゃない存在が。だから、我を主張するんだよ」「ほんとに、こうゆうのっておかしいよね」「個性がないのでは無くこうやって個性が殺されてるように見える」「心臓が冷たくなりました」「とても生きづらいのは分かります」と共感の声が寄せられていました。