月刊総務はこのほど、「モチベーションに関する調査」の結果を発表した。同調査は10月20日〜26日、全国の総務担当者253人を対象に、インターネットで実施した。
新型コロナウイルスの感染拡大以降、社員同士が対面で会う機会に変化があるか尋ねたところ、94.5%が「とても減った」「やや減った」と答えた。
対面で実施した社内イベントについて、2019年に実施したものと2020年に実施した・これから実施予定のものについて尋ねた。その結果、2020年のイベント実施は全体的に減少傾向で、特に「新年会・忘年会」「歓送迎会」は2019年と2020年では大きな差が出ている。新年会・忘年会では59.3%ポイント減、歓送迎会は51.8%ポイント減だった。
オンラインで実施した社内イベントについて、2019年に実施したものと2020年に実施した・これから実施予定のものについて聞いた。「何も実施していない」は2019年が70.8%だったが、2020年は22.5%と、8割近くの企業が社内イベントを実施・あるいは実施予定であることが分かった。実施内容は「社員研修」(52.2%)が最も多かった。
社員同士が顔を合わせる機会が減ることで、モチベーションに影響はあると思うか尋ねると、82.6%が「ある」と答えた。「ない」は17.4%に留まっている。
テレワークを実施している企業に対し、テレワークの推進により気軽なコミュニケーションの取りやすさに変化があるか聞いた。その結果、「取りにくくなった」(72.3%)という回答が最も多く、「変わらない」(19.2%)、「取りやすくなった」(8.5%)が続いた。
テレワークを実施している企業に、テレワーク推進により、会社と社員とのつながりに課題を感じているか尋ねたところ、84.2%が「感じている」、15.8%が「感じていない」と答えた。具体的な課題について聞くと、「対面での集まりの再開時期の判断が難しい」「雑談がなくなりコミュニケーションが不足」「会社の方針やビジョンに対する熱が伝わりにくい」といったコメントが寄せられた。
テレワークを実施している企業に、テレワークの中で、会社の方向性を社員に伝えることができていると思うか聞くと、79.1%が「とても伝えにくくなった」「やや伝えにくくなった」と答えた。伝えにくくなったと回答した企業に対し、社員のエンゲージメントに変化はあるか尋ねたところ、95.7%が「とても低下している」「やや低下している」と回答している。
エンゲージメント低下を感じる場面について尋ねると、「会社より次年度方針説明でも無関心」「問いかけへの反応の希薄化や意見の発出率の低下」「社員の本当の声が届きにくくなった。 伝言ゲームがとても多い」「若手社員で退社する人数が増加」「聞いてない、知らないという受け身の社員の増加」といったコメントが挙がっている。