足元から優しく体を温めてくれるホットカーペットは、冬の強い味方です。部屋でくつろいでいる間は、ホットカーペットをつけたままにしておきたいという人もいるのではないでしょうか。

とはいえ、暖房器具を使うときに気になるのが電気代です。そこで本記事では、ホットカーペットを使ったときの電気代がどのくらいになるのか、それは他の暖房器具と比べて安いのか高いのか、また、上手な使い方やおすすめのタイプなどについてご紹介します。

ホットカーペットの電気代はどのくらい?

ホットカーペットを使ったときの電気代は、温かさの強弱やカーペットの広さ、製品等によって変わります。まずは、ホットカーペットの電気代の目安や、他の暖房器具との違いについて見ていきましょう。

ホットカーペットの電気代

ホットカーペットには、1畳用、2畳用、3畳用と、部屋に合わせて選べるように、さまざまな大きさがあります。サイズが大きくなればそれだけ消費電力も大きくなり、電気代も高くなります。具体的な電気代はメーカーによっても違いますが、アイリスオーヤマのホットカーペットの例を見てみましょう。

<1時間あたりの電気代>

  • 1畳用:約2~3円
  • 2畳用:約5~8円
  • 3畳用:約6~11円

電気代に幅があるのは、ホットカーペットには強弱を調整する機能がついているためです。出力を強くすれば電気代も高くなり、弱くすれば電気代も安くなります。

ホットカーペットは他の暖房器具よりも安い?

暖房器具にはホットカーペット以外にも、電気ストーブやエアコンなど、さまざまな種類があります。ホットカーペットを1時間利用した場合、出力は200~740Wです。電気ストーブの出力は300~1,200W程度の場合が多いので、ホットカーペットよりもやや高くなる場合が多いでしょう。

一方、エアコンの場合は、スイッチを入れた直後に多く電力を消費し、部屋が温まってからは消費電力量が少なくなることから、1時間あたりの電気代を測るのは難しくなっています。

そのため、一概にどちらが安いとはいえませんが、1畳用であれば、エアコンよりもホットカーペットのほうが安い場合が多いでしょう。一方、3畳用で「高」設定のホットカーペットと、設定温度を低めでエアコンを使った場合では、エアコンのほうが電気代は安くなる可能性があります。

  • ホットカーペット 電気代

    少ない面積であればホットカーペットの活用はお得

ホットカーペットの特徴

種類が豊富な暖房器具ですが、その中でも、ホットカーペットにはさまざまな魅力があります。他の暖房器具よりもどのようなところが優れているのか、メリットとデメリットを併せて見ていきましょう。

ホットカーペットのメリット

ホットカーペットは、部屋全体ではなくカーペットだけを温めますので、直接的に温かさを感じることができます。「右側のみ温める」「すべて温める」など、カーペットのどの部分を温めるかを選べる機能がついたホットカーペットなら、より的確に、必要な部分だけを温められるでしょう。

また、スイッチを入れなければ普通のカーペットとしても使えます。座ったり寝そべったりと、くつろぎの時間に活用できますし、床の傷や衝撃を防ぐ効果も期待できます。 掃除も、通常のカーペット同様に、掃除機やブラシなどで行えますので面倒がありませんし、冬が終わったら折りたたんだりロール状にしたりと、比較的コンパクトに収納が可能です。

ホットカーペットにはこのように、「効率良く温められる」「収納やお手入れが簡単」という、他の暖房器具にはないメリットがあります。一人暮らしの人や、気軽に使える暖房器具を毎日にプラスしたいと考えている人は、ホットカーペットの導入を検討してみましょう。

ホットカーペットのデメリット

たくさんのメリットがあるホットカーペットですが、難点がないわけではありません。

他の暖房器具と比べて、やや性能が劣る部分として、カーペットと接している所しか温かくないという点が挙げられます。ホットカーペットは空気を暖めるわけではありませんから、体全体を温めることはできません。ひざ掛けなどと併用するのがおすすめです。

また、ホットカーペットをつけたまま眠ってしまうなど、長時間使い続けた場合、低温やけどをしてしまうおそれもあります。タイマーを活用する、弱設定にする、定期的にスイッチを切るといった対策をとりましょう。

  • ホットカーペット 電気代

    タイマーなどを活用して安全に使用しましょう

ホットカーペットの電気代節約法

ホットカーペットは、使い方によって電気代が変わってきます。続いては、節約をしながら上手に使うためのポイントをご紹介します。

必要な面積だけ使う

ホットカーペットは、カーペットに接している部分だけが温まる暖房器具です。そのため、広く加熱しても、その場所に人がいないのであれば無駄になってしまいます。

多くのホットカーペットには、温める場所を選べる機能がついています。この機能を活用すれば、必要な部分だけを温められますので、無駄なく使うことができ、電気代の節約にもつながります。

設定温度を高くしない

ホットカーペットには、弱・中・強といったスイッチがついています。必要に応じて温度を選択しましょう。 できるだけ強は避けて、穏やかな温かさを感じる程度にすることで、節電につながります。

断熱シートを使って熱を逃がさない

ホットカーペットと床のあいだに断熱シートを挟むと、床からの冷気を防ぐと同時に、ホットカーペットの熱を床側に逃がしにくくなります。ホットカーペットに適したサイズの専用断熱シートを活用しましょう。

窓に断熱対策を施す

断熱対策は何も地面だけに限ったことではありません。意外と盲点になりやすいのが窓です。断熱機能を持たせた窓は外気の影響を受けにくくなるため、夏は涼しく冬は暖かい室温を保つことが可能となるのです。

断熱性の高い窓ガラスやサッシに交換すると費用が高くつくので、コストを抑えたいのであればガラスやサッシに断熱フィルムや断熱シートを活用するのがおすすめです。

ただし、窓ガラスの種類によってはこれらのアイテムを貼るとガラスが割れてしまう恐れがあります。貼る際は事前に自宅の窓ガラスの種類を確かめるようにしましょう。

こたつを併用する

こたつとホットカーペットを併用すると、寒さが厳しい日でも、素早く温かい空間を作り出すことができます。ホットカーペットの上にこたつを設置して使いましょう。

このとき、ホットカーペットとこたつの両方のスイッチを入れると、温まりすぎてしまうことがあります。こたつの温度が高くなりすぎると、ホットカーペット側の機能でスイッチが入らなくなることもありますので、両方使いたい場合はこたつの設定温度を低くしてください。

また、こたつの電源は入れずにホットカーペットの電源だけを入れるのもおすすめです。通常、ホットカーペットは、そこに接している部分だけしか温かくありませんが、こたつを併用することで、こたつ布団の中全体が温かく感じられます。

毛布を併用する

自宅にこたつがないという人は毛布で代用しても大丈夫です。ホットカーペットの上に座って毛布やブランケットを膝にかけるなどして、熱が逃げないようにしましょう。こたつとの併用に比べ省エネで体を温められて節約にもつながるというメリットがあります。

  • ホットカーペット 電気代

    工夫次第で暖房効率を上げられる

ホットカーペット選びに役立つおすすめ機能

ホットカーペットは、機能に違いがあります。続いては、ホットカーペットを選ぶ際に、チェックしておきたい機能をご紹介します。

タイマーつきのホットカーペット

タイマーつきのホットカーペットなら、スイッチを消し忘れる心配もありません。安全のためにも、節電のためにも、できるだけタイマーつきのホットカーペットを選びましょう。

節電機能つきのホットカーペット

ホットカーペットには、節電につながるさまざまな機能が搭載された商品があります。例えば、室温を感知して自動で温度調節する機能や、待機電力を限りなくゼロに近づけられる機能、省エネ運転モード機能などです。

電気代を抑えたいのであれば、節電につながる機能を搭載したホットカーペットを選ぶようにしましょう。

防ダニ加工つきのホットカーペット

ホットカーペットもカーペットの一種のため、ダニが出てしまうことがあります。安心して快適に過ごすためにも、防ダニ加工つきのホットカーペットがおすすめです。

ホットカーペットの使い方を工夫して電気代を節約しよう

ホットカーペットは、こたつや断熱シートとの併用、温める部分を限定するなど、使い方を工夫することで消費電力を抑えることができます。

また、ホットカーペットを購入する際には、サイズや価格だけでなく、どのような省エネ性能がついているのかにも着目することをおすすめします。ホットカーペットで、節約しながら暖かい冬を過ごしましょう。