資格の保有がビジネスにおいて有利に働くことは、ビジネスパーソンなら当然のように知られている常識です。ただ、一口に資格と言っても、国家資格、公的資格、民間資格とさまざまなタイプがあり、どのような資格を取得すると就職や転職に有利なのかが気になるところです。
本稿では、これから就職・転職を考えている方にとっておすすめの資格とその概要を解説します。
資格は転職や就職に有利なの?
資格には国家資格、公的資格、民間資格のようにいくつかの種類があります。国内で取得して国内を中心に活躍できるものや、海外のみで通用するものなど、その用途も多岐にわたります。
資格の種類によっては独占資格と呼ばれるものもあり、その資格を取得しない限り就くことができない仕事もあります。
社会人におすすめの資格14選
すべての資格が就職や転職の成功を保証しているものではありませんが、取得することで履歴書に記載でき、自己PRにもつながります。それに、仕事によっては、資格を取得していないと仕事自体に従事ができない場合もあります。
ここではこれから就職・転職を考えている人に向けのおすすめの資格を紹介します。
資格1:危険物取扱者
危険物取扱者の資格を取得すると石油を運ぶことや、ガソリンスタンドでの仕事に就くことができます。危険物取扱者の資格には、いくつかの種類があり受験要項や就ける仕事や業務内容が変わってきます。
危険物を貯蔵していたり、取り扱っていたりする場所では、危険物取扱者の資格を持っている人が必要です。
資格2:日商簿記検定
日商簿記検定試験には1級から3級があり、3級が経理関連の基礎と言えます。また、1級は難易度が高く、公認会計士や税理士など国家試験への登竜門と呼べます。
資格3:販売士
商工会議所が主催している資格で、1級から3級まであります。
3級の販売士の資格を取得するためには、小売業の類型、マーチャンダイジング、ストアオペレーションなどの基礎を学ぶ必要があるため、販売担当として基礎的なことが身についている状態と言えます。
資格4:MOS
MOSはマイクロソフトオフィススペシャリストという、Microsoft社公認の資格です。WordやExcel、PowerPointなどをどのぐらい操作ができるのかを証明する資格です。
資格5:アロマセラピスト
現在、国家資格ではありませんが、内閣府に公益認定された資格として公益社団法人日本アロマ環境協会が主催しているアロマテラピー検定があります。
健康維持のために取得する人が多い中、医療や介護の現場でも注目を集めている資格です。
資格6:調理師
資格試験は都道府県ごとに行われ、ある一定の受験条件を満たす養成学校に通うことで、無試験授与されるため、資格取得の難易度は低いです
資格7:証券アナリスト
日本証券アナリスト協会認定アナリストは、公益社団法人日本証券アナリスト協会が主催している資格試験であり、CMAとも呼ばれています。
これを取得することにより、金融・市場のプロとして知識を学ぶことができるため、投資分野、金融系企業などで活躍ができます。
資格8:コーディネーター
公益社団法人インテリア産業協会が主催している資格で、この資格を取得するためには内装、家具、ファブリックス、照明器具、住宅設備等に関する幅広い知識を得る必要があります。
資格9:管理業務主任者
一般社団法人マンション管理業協会が主催している試験である国家資格です。
この資格は、管理委託の契約に関する説明をする仕事で、マンションを管理する事務所にはこの資格を取得している人を設置することが義務付けられています。
資格10:TOEIC/TOEFL
両方とも民間資格であり、英語のスキルを客観的に証明します。
とくに、TOEICはビジネスの世界で、TOEFLは教育機関で世界的に英語のスコアを証明することに役立ちます。
資格11:ファイナンシャル・プランナー
ファイナンシャル・プランナーの資格はFP技能士とも呼ばれており、日本FP協会と金融財政事情研究会の2団体が主催しています。
どちらで受験し合格してもFP技能士として登録し仕事ができますが、受験する団体によって実技試験科目が変わる受験の際には注意が必要です。
資格12:宅地建物取引士
この資格は独占国家資格の一つで、この資格を取得した方がいないと、土地の売買、交換及び賃借の取引ができないという、土地に関する専門家です。
資格13:医療事務
医療機関の窓口において「診療報酬のための書類を作る」「窓口での受付や医療機関のさまざまな手続き等を行う」などと主に医療における事務の業務を行います。
通信講座など独学で学習できる環境が整っているほか、難易度もそれほど高くないため取得しやすい資格といわれています。
資格14:介護事務
介護事務の資格は民間資格のため、主催している団体によって名称が異なります。しかし学ぶ内容は統一されており、介護現場で必要な介護報酬請求について学べます。
資格習得を成功させるためのポイント
上述で紹介した資格を取得する際に重要となってくるポイントをまとめました。実際に取得を検討している人はぜひご活用ください。
過去問題を解く
過去問題は試験を運営している団体の公式サイトに掲載されていたり、公式の過去問題集が販売されていたりします。
それらの過去問題を解くことによって、試験の傾向を知ることができます。また、繰り返し問題を解くことで知識が定着するため、資格習得にとって有利に働きます。
試験に沿った問題集を選ぶ
主催団体によっては、試験のための公式ガイドブック、過去問題集などを出版しています。書店で並んでいる問題集を手に取ることもいいですが、実際の過去の試験に則した形で問題集を使うことが試験の全体像の確認に役立ちます。
自分にあった資格を見つけよう
就きたい希望の仕事がある場合には、その仕事に少しでも役立つ関連した資格を取得することで、就職や転職の際にアピールにつながります。自分の得意とする分野、特性、あるいは学生時代の専攻分野を活かし、資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。