俳優の山田孝之が11日、オンライン・アクターズ・スクール「ACT芸能進学校」で、生徒へ演技を演出するオンラインワークショップの特別講師を務めた。
参加したのは、Instagramフォロワー8,000人超の生徒や、同校をきっかけに演技に取り組み始めた生徒など、1人芝居の台本やエチュード(即興芝居)の基礎を学んだ生徒たちとその保護者4組。
山田が親子に向けて演技レッスンを行うのは初。生徒と親の関係性を感じとったり、生徒自身の日常生活に寄り添ったりと、1組20分ほどの時間をかけて丁寧に演出を重ね、参加した生徒からは「いま活躍している方からアドバイスを受けられるのは幸せでした」「山田さんは、丁寧に良かったところ、悪かったところを言ってくれました。1つひとつ言葉も丁寧で考えて話してくださっているなというのが伝わってきたので、すごくよかったです」と喜びのコメントが。
東京・愛知・大阪・熊本など全国各地の生徒がチャットと音声で参加したQ&Aコーナーでは、子どもならではの真っ直ぐな質問が飛び出した。「アドリブが上手くなるには?」と聞かれると「僕もアドリブは全然きかないんですよね」と答えつつ「ただ、しっかりと役になって、本番のカメラの前に立っていれば、何を言われてもそのキャラクターの受け答えが出てくるので、それが結果的にアドリブになります。役を愛して、役を信じる」と力強くアドバイス。
また「憑依系の役者さんですか?」という質問には、「僕は憑依系なんて存在しないと思います。特別なことじゃない。みんな芝居をしている」と持論を述べる。
生徒との交流を終えた山田から、最後に俳優を目指す子どもたちへのメッセージとして「本当に大変なことも悩むこともあるけど、お芝居を楽しんでやって欲しいです。僕は楽しんでやっています。役を演じる、役を作るということって、人のことを考えるということなので、答えなんてないですし。人間関係もそうですけど、難しく考えずに、この人とフィーリングが合わないなと思っても『この人、分からない、何を考えてるんだろう?』じゃ無くて、『この人はそんな風に思うんだ」と役にも向き合っていけたら、楽しめるんじゃないかなと思います」と温かい言葉が贈られた。