平常心を保てないと感情に振り回されてしまい、思ってもいない結果を招くこともあります。平常心が乱れるとどのようなデメリットがあるのか、また高ぶった気持ちを落ち着かせる方法について学びましょう。

そもそも平常心とは

まずは「平常心」の国語的な意味や例文を紹介します。

平常心の意味

平常心とは平常時の揺るぎない精神状態のことをいいます。精神が安定していると物事に不用意に動じることがなくなり、冷静な判断を下せます。また、感情のコントロールがしやすいため、人間関係も円滑にできるでしょう。

平常心を使った例文

平常心を使った例文をいくつかご紹介します。

  • 驚きのあまり平常心を失った
  • 先輩の言葉に平常心を取り戻した

平常心を保てないとどうなる

何かトラブルが起こっても平常心を保っていれば、無駄に騒ぐことなく冷静に次の一手を打つことが可能です。平常心を失って慌てふためくとミスも多くなり良い結果にはつながらないでしょう。

  • 屋外で新聞を読む人

    平常心を保つための方法を学びましょう

イレギュラーで焦ってしまう

突発的なアクシデントや考えてもいなかった出来事が起きてしまった時、人は平常心を失いやすいです。どうしようと焦ってしまい、適切に対処できなくなるという弊害が起きる可能性もあるでしょう。

緊張しやすい

失敗を恐れ緊張が高まり、重要な場面で失敗して、さらに平常心を失うという悪循環にはまることもあるでしょう。

緊張しすぎると普段の能力を発揮できません。パフォーマンスも落ち、正当な評価を受けられなくなるでしょう。

適度な緊張は気持ちを引き締め、やる気を引き立ててくれます。しかし、過度の緊張は思考が硬直してしまい、うまく話せなくなるなどの弊害を生むため注意が必要です。

さらなるトラブルを招く

平常心を保てないということは、感情に振り回されやすいということです。その結果、不要なトラブルを呼び寄せることにつながることもあるでしょう。

特に疲れがたまっているときなどは、他人の些細な言動にいら立ち、言葉がきつくなったり、怒鳴り散らしたりしてしまうということもあります。

平常心を保つ方法・コツ

平常心を保つには、呼吸法や決まった行動(ルーティン)をするなどのさまざまな方法やちょっとしたコツがあります。

考え方を少しだけ変え、視点を変えてみるだけでも平常心を保つために効果があると言われています。どの方法が自分に合っているのかはわかりませんので、まずは取り入れてみて、自分に合った方法を探していきましょう。

  • 青々と茂った樹木

    平常心を保つために心にゆとりを持とう

呼吸を整える

呼吸は自律神経に働きかけ心身をリラックスさせる効果が期待できます。また、呼吸法はいつでもどこでも実践できるメリットがあります。

腹式呼吸を意識してゆっくり長く息を吐き切り、ゆっくりと鼻から吸い込みます。目いっぱい息を吸い込んだら3秒ほど息を止め同じように吐き出します。

これを繰り返すことで徐々に気持ちを落ち着かせられるでしょう。

無理をしない

緊張や焦りを無理に押し殺し、落ち着こうとする不自然な心の動きは変調をきたすでしょう。また、自分の身の丈に合わない行動をしようとすることで、このような状況に陥りやすくなります。

自分の技量や、ゆとりを持って行動できる範囲を理解し、無理のない自然な行動を心がけるようにするとよいでしょう。

ポジティブに考える

平常心を失うときは、心の中で「どうしよう」「だからダメだ」とネガティブな言葉が飛び交いがちです。

言葉にすると気持ちがついてくると言われているため、「なんとかなる」「やってみたらきっと楽しい」など、前向きな言葉に変換してみましょう。

また、普段からポジティブな言葉を心がけることで、物事を前向きに捉えられるようになるでしょう。

開き直る

うまくいかなかったとしても、すでに起きたことはどうしようもありません。やるだけのことをやったら、あとは開き直って流れに身を任せるのも一つの手です。

また、プライドや成功したいという執着を捨てることで気持ちが楽になることもあります。意地を張らず周りを認め、助言を求めることで光明が指す場合もあるでしょう。

気分転換する

音楽を聞くなど、周りの情報をシャットアウトすることで気持ちが落ち着く場合もあるでしょう。

作業を一時中断して別の作業に集中している間に、考えすぎていた部分が取り払われ、頭の中が整理されることも期待できます。

平常心が乱れやすい状況

自分が平常心を保てなくなる状況を理解しておけば、事前になにかしらの対策ができるでしょう。これから紹介する内容を参考に、自分の脆い場所を探して、あらかじめ備えられるようにしておきましょう。

  • 暗闇でたいまつを持つ人

    平常心が乱れやすい状況に備えましょう

自分の思いがけないミス

寝坊や忘れものなど、思いがけないミスをしてしまった時に動揺し、冷静な判断が下せなくなることがあります。

トラブルが起こったとき、本来なら冷静にトラブルを回避する方法を探らなければいけません。しかし、パニックに陥ってしまって更なる悪手を出してしまうことも少なくありません。

普段からメンタルトレーニングなどをして不意なトラブルに備えておくほか、ルーティンなどの方法を取り入れてみましょう。

仕事によるストレス

任された仕事がうまくいかないときや納期が迫っている状況では、平常心が乱れやすくなります。焦りやストレスで心に余裕がなくなり、周囲の方や物に当たってしまうという方もいることでしょう。

また、イライラした空気を纏っていると、職場の空気まで悪くてしまう可能性があります。感情を抑えられず更なるトラブルを招く結果にもなりやすいので、注意しておきましょう。

人間関係がうまくいかない

他人に嫌味や文句を言われ、恋愛に失敗したときも、平常心が乱れやすくなるでしょう。

人間関係で疲れないコツは「一定数に嫌われるのは想定内」「どうしても合わない方はいる」と割り切ることです。

人間関係がうまくいかないという状況は精神的にも辛い場合が多いので、気持ちの揺らぎを最低限に抑えられるようになりましょう。

平常心を保てるようになろう!

平常心を失うことでマイナスなことを引き起こす可能性が高くなるでしょう。冷静な判断が下せない、怒りがコントロールできず人間関係が崩れる、いつものパフォーマンスができないなど、弊害は多くあります。

  • 一輪の花

    気持ちに振り回されず平常心を保ちましょう

平常心の保ち方は人それぞれ異なりますので、自分に合った方法を見つけて平常心を保てるようになりましょう。