アップルは、11月11日に開催したスペシャルイベントにて、独自開発のアップル製CPU「Apple M1チップ」を搭載したノート型Mac「13インチMacBook Air」「13インチMacBook Pro」と、小型デスクトップ型Mac「Mac mini」を発表しました。
いずれも本体デザインやサイズは従来モデルを継承していますが、iPhoneやiPadに搭載しているA14チップをベースに開発したM1チップの搭載で処理性能やグラフィックス性能を大幅に高めつつ、iPhoneやiPad用のアプリも動作するようにしたのが特徴です。省電力性能も高まっており、MacBookシリーズではバッテリー駆動時間を大幅に延長したほか、MacBook Airはファンレス構造としました。大幅な性能向上を図りつつも、価格は基本的に従来モデルから据え置かれたのも注目できます。
合わせて、Mac用の最新OS「Big Sur」は11月12日(米国現地時間)に配信を開始すると発表しました。
今回発表した新製品の価格は以下の通りで、オンラインのアップルストアではすでに予約を受け付けています。
製品名 | 価格(税別) |
---|---|
13インチMacBook Air | 104,800円~ |
13インチMacBook Pro | 134,800円~ |
Mac mini | 72,800円~ |
ファンレス構造になった「13インチMacBook Air」
13インチ液晶を搭載する「13インチMacBook Air」は、特徴的なくさび形デザインのスリムボディを継承しつつ、M1チップの搭載でCPU性能を従来の3.5倍、グラフィックス性能を従来の5倍にまで高めました。それでいながらファンレス構造とし、重たい処理を実行しても耳障りな騒音が一切出ないようにしているのもポイント。省電力性能が高まったことで、バッテリー駆動時間はWebブラウジングで約15時間、動画再生では約18時間に延ばしています。
ハードウエアは、液晶パネルが広色域のP3に対応したほか、前面のFaceTime HDカメラは顔認識機能の搭載で人物の顔をきれいに映せるようにしました。Thunderbolt端子は2基で、最新のUSB 4に対応します。キーボードはMagic Keyboardで、Touch IDも搭載。無線LANはWi-Fi 6に対応しています。
価格は104,800円(税別)からですが、学割だと93,800円(税別)からで購入できます。なお、13インチMacBook AirはすべてM1チップ搭載モデルとなり、インテル製CPU搭載モデルはなくなりました。
シリーズの入門機ながらパワフル「13インチMacBook Pro」
「13インチMacBook Pro」は、13インチ液晶を搭載する高性能モデル。M1チップの搭載で、バッテリー駆動時間はWebブラウジングで約17時間、動画再生では約20時間と、MacBook史上でもっともバッテリー駆動時間の長い製品に仕上げています。CPU性能は従来の2.8倍、グラフィックス性能は従来の5倍に向上。MacBook Airとは異なり、冷却ファンを搭載しています。
ハードウエアは、内蔵マイクをスタジオ品質の構造とし、Web会議などでクリアな音になるよう改良しました。Thunderbolt端子は2基で、最新のUSB 4に対応。キーボードはMagic Keyboardで、Touch Barを継承します。
価格は134,800円(税別)からで、インテル製CPUを搭載した高価格帯の従来モデルは継続販売します。今回のM1チップ搭載モデルは、シリーズで価格がもっとも安いエントリーモデルという位置づけになります。
価格を引き下げながら性能を高めた「Mac mini」
小型デスクトップ「Mac mini」も、M1チップの搭載でCPUは3倍速く、グラフィックスは6倍速くしました。ファンは搭載しています。ハードウエアは、最新のUSB 4に対応したThunderbolt端子やWi-Fi 6を搭載します。
価格は72,800円(税別)からと、従来モデルから1万円ほど引き下げました。インテル製CPUを搭載した従来モデルも1機種継続販売します。13インチMacBook Proと同様に、M1チップ搭載モデルはシリーズのエントリー機~中級機という位置づけになります。