女性の社会進出が推進されたことが影響し、共働きの家庭が増えてきています。世帯収入の増加や、人生の充実、老後資金の確保……。共働きによるメリットは多い一方、「家事と仕事の両立に疲れた」という声も多く聞くようになりました。
本記事では、共働きで疲れたときの解決方法をご紹介します。
共働きに疲れてしまう原因は?
共働きの生活で疲れを感じる場面は、人によってさまざまです。ここでは、共働きで疲れてしまう3つの要因をまとめました。
1. 時間が足りない
共働きの生活では、1日のうち8時間程度は仕事に拘束されてしまいます。
専業主婦(夫)であってもパートナーが仕事に行っている時間はもちろん、帰宅してからの時間も使って家事をこなしています。それだけの時間を要する家事を仕事時間、睡眠時間を差し引いた限られた時間の中でこなさなければならないので、時間が足りないと感じるのも当然です。
仕事を全力でこなしたい人であれば残業することもあります。そうなると帰宅時間が遅くなり、ますます家事をこなす時間が削られてしまうでしょう。
2. 家事分担がうまくいかない
共働きである以上、仕事にかける時間を増やすと、家事の時間がとれなくなってしまいます。家事を正確に分担できるのが理想ですが、家事に不慣れな方は分担することを嫌がったり、いざ分担しても思ったように家事ができず、イライラが募ったりといったこともあるでしょう。
また、普段家事を担当しないパートナーの不慣れな家事を見ると、ついつい手を出してしまいたくなり、かえって家事が増えたように感じることもあるようです。
特に子供がいる家庭の場合は、子供の送り迎えや遊び相手もうまく両立させていく必要があります。これも家事と同様、不慣れな方は敬遠しがちになってしまったり、お互いに疲れていると子供の相手をするのも億劫になったりしがちです。
3. 家事の負担が大きい
仕事と家事を両立できると思って共働きにしてみても、思った以上に家事の負担が大きくてとてもこなしきれない、という方は多いようです。一口に家事といっても、毎日の食事の準備や洗濯、家の掃除、ゴミ出し、備品や食材の買い出しなど多岐にわたります。
そこに仕事だけでなく子供の世話やご近所付き合いなども加わると、家事との両立なんてとてもできないと疲れ切ってしまうでしょう。
共働きに疲れたら1 : パートナーの協力を得る魔法の言葉
世の中には共働きでも上手に両立をこなす家庭も多くあります。ここからは、共働きの先輩方の経験から、共働きに疲れたときの対処法をご紹介します。
1つ目は、パートナーの協力を得るのに効果的なお願いの言葉です。
「やってもらえると助かる! 」
パートナーに協力を依頼するとき、こちらの思いを一方的に相手にぶつけるのは、あまり好ましくありません。かえって反発してしまうでしょう。
大切なのは自分の感情を伝えること。人は基本的に他人に喜んでもらいたいものでもあるので、「やってもらえると(自分が)助かる」「やってもらえると嬉しい」と伝えると、大切なパートナーが喜んでくれるなら、とやる気になるはずです。
「どちらかを手伝ってほしい」
漠然と「家事をやってほしい」とお願いするのも、「洗濯をやってほしい」と仕事を指定してしまうのもあまり効果的ではありません。
パートナーが得意でない家事を「やって」と言っても、あまり乗り気にはならないでしょう。比較的得意でやりたい方を選んでもらえるように、「掃除と皿洗いのどちらかを手伝ってほしい」と伝えてみましょう。自分で選んだ仕事であればパートナーも責任を持って取り組もうという気になりますし、どちらかを手伝えばもう片方は自分が担当することになるので、家事の負担という点では平等になります。
「ありがとう! 」
何かを依頼するとき、感謝の言葉を忘れてはいけません。普段一緒にいるのが当たり前になっている夫婦だからこそ、感謝の言葉を添えて家事を依頼してみましょう。感謝されて嬉しくない人はいないはずです。
余計な口出しはしない
パートナーの家事に慣れていない姿・動き方を見ていると、粗が目立ってあれこれ言いたくなるかもしれません。
しかし、口出ししたくなってもぐっと堪えて、家事を分担できたことに感謝すること。パートナーの方からもっと家事をうまくこなしたいからやり方を教えてと依頼があれば、答えてあげるくらいに留めておきましょう。
共働きに疲れたら2 : 家事を見直そう
共働きと家事の両立に疲れてしまう原因のひとつに、家事の負担が大きすぎるという点が挙げられます。しかし、その家事は本当にすべて完璧にこなす必要があるのでしょうか。今一度本当に必要な家事を見直してみましょう。
家事に優先順位をつける
家事が多すぎると、どれから手をつけたらいいのかわからない、と混乱してしまう人は多いでしょう。そんなときは家事に優先順位をつけてみましょう。優先順位のつけ方は、期限の短いものからやってもいいですし、時間がかかりそうな家事を先に片付けても構いません。
特に期限の近い物から手をつけると、何を先にやったらいいのかが明確になるので思考や行動もすっきりします。
やらなくていい家事を決める
家事の優先順位と同様にやるべき家事があればやらなくていい家事もあります。優先順位をつければやらなくていい家事は後回しになりますし、あるいはそれは毎日やらなくても問題ない家事かもしれません。
適度に手を抜く
すべての家事を自分の手で、完璧にこなそうとすれば疲れてしまいます。疲れてきたら、家事を適度に手を抜くことも選択肢のひとつです。掃除は見えるところだけ済ませてみたり、お掃除ロボットにお任せしてみたりするといいでしょう。
完璧にやらなければいけない気がするアイロンがけも、実は襟元と袖口にアイロンをかけるだけでビシッと決まります。食器洗いもためすぎずこまめに洗っておけば、負担が軽くなるはずです。
共働きに疲れたら3 : 便利なサービスをフル活用
共働きの夫婦が増えている今、家事と仕事の両立に疲れている家庭は多くあります。そのような人たちのために、家事をお助けする便利なアイテムやサービスが増えてきたのをご存知でしょうか。
時短グッズを活用する
仕事で出かけている間に勝手に掃除してくれるお掃除ロボットや、鍋に火をかけずに電子レンジでパスタを作れる容器など、掃除や料理の手間を省くアイデア商品が多く誕生しています。
仕事にプライベートと何かと忙しい現代人の衣食住をサポートする時短グッズは、共働きで疲れた家庭の負担を減らしてくれるでしょう。
ネットスーパーを活用する
毎日チラシや冷蔵庫とにらめっこしながらする食材の買い出し。仕事帰りのついでであっても、スーパーでの買い物は意外と体力的にも精神的にも負担がかかるものです。そんなときに便利なのがネットスーパーです。
家にいるだけで生鮮食品や冷凍食品を届けてくれるサービスも増えてきましたし、お米や水などの重い荷物を持ち運びする手間も省けます。
購入すればするほどお得になるキャンペーンがあったり、クレジットカードなどのポイントをためたりすることも可能です。仕事で疲れたときにお得に手軽に買い物できるのは嬉しいですね。
家事代行サービスの利用
共働きで収入もある程度あるなら、思い切って家事代行サービスを活用するのもいいでしょう。家事代行サービスは自分たちが仕事で家を空けている時間帯に、掃除や洗濯といった家事全般を代わりに行なってくれます。子供がいる家庭ならベビーシッターを頼むのもおすすめです。
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共働きで疲れてしまう要因の大半は家事の負担の大きさです。周囲の人の力や便利なグッズ、サービスの力をうまく借りて、家事の負担を軽くすることで乗り切りましょう。