ビジネスマンにも、暗記が必要となる場面は多くあります。ただ、多忙なビジネスマンは効率よく暗記を行う必要があります。

実は、暗記の効率を上げるためにはいくつかのポイントが存在します。本稿では、暗記の種類や効率よく暗記するためのポイントをご紹介します。

暗記の種類とは

一度暗記した内容でも、時間が経つと忘れてしまうことがありますし、その一方で暗記したことをいつまでも覚えている場合もあります。これは、「短期記憶」と「長期記憶」という異なる暗記の種類が関係していると考えられています。

  • ペンでサインをしている男性

    暗記の種類を把握しましょう

■短期記憶

見聞きしたものをすべて記憶することは不可能です。そのため、情報はまず脳に一時保存されて、生きていくために必要な情報であるかどうかを判断します。もし、「必要がない」と脳が判断するとその情報は消去されます。

このように一時的に保存しておく記憶は短期記憶と言われています。

■長期記憶

脳が生きるために必要と判断した情報は、一時保存ではなく長期保存するべき情報として扱います。このように、情報を長期保存することを長期記憶と言い、長く覚えておくことが可能です。

生きるために必要ないと判断された情報を長期記憶するためには、復習や暗記を何度も繰り返す必要があるでしょう。反復することで脳が重要な情報と判断し、長期記憶が可能となります。

短時間で効率よく暗記するためのおすすめの方法

ビジネスマンに必要な情報の中には、脳が不必要と判断して短期記憶しか残らないものもあるでしょう。これらを長期記憶として暗記するためには、いくつかポイントがあります。

  • ノートとペンやスマホ

    暗記のポイントを押さえて実践してみましょう

■色ペンを使う

ノートにメモをするときや印をつける際に色ペンを活用すると、暗記をしやすくなるでしょう。重要なキーワードがどこにあるのかをすぐに見つけられます。

また、使用する色を工夫すると、色付きのシートを被せたときに文字が消えるため、暗記ができているかどうかを確認する際にも便利です。色ペンは暗記をサポートしてくれるため、うまく色を使い分けながら活用しましょう。

■タイミングよく復習する

脳に必要な情報であると思わせるまで、復習を繰り返すことが大切です。

一時記憶から消去される直前に再び暗記をすることで、効率的な記憶の定着が可能になります。そのため、暗記をした翌日や数日後などタイミングを意識して復習しましょう。

■声に出して覚える

声に出すことで何を覚えたいのかをより意識できるため、記憶に残りやすくなると言われています。

例えば、携帯電話の番号を覚えようとする際、見て覚えるだけよりも「090……」といった具合に声に出した方が耳に残りやすく、記憶しやすかった……といった経験はないでしょうか? 五感を上手に活用すると記憶が定着しやすくなるでしょう。

■アウトプットを行う

暗記は繰り返し行うことが効果的と言われています。しかし、覚えることだけを繰り返していても、なかなか記憶が定着しない可能性もあります。そのような場合は、暗記したことをテスト形式で確認しましょう。

暗記とテストのように、インプットとアウトプットを繰り返すことで、覚えながら確認できるため記憶が定着しやすくなります。

■誰かに説明する

情報は暗記しながら理解を深めていく必要があります。単に言葉や知識として暗記するだけではなく、情報を整理しながら覚えていくことを意識しましょう。そのためには、暗記したことを誰かに説明するのも効果的です。

相手に伝えるためには、暗記した内容をわかりやすくまとめる必要があるため、情報を整理しながら暗記したことを確認できるでしょう。

■少しずつ覚える

一気に多くのことを覚えようとしても、一度にすべての情報を長期記憶にすることは難しいでしょう。そのため、暗記をする場合は少しずつ確実に長期記憶にしていくことが重要です。

また、確実に暗記した情報が増えていくことで、成長の実感や、充実感なども抱きやすくなるでしょう。

■興味を持つ

苦手なことを暗記しようとしても、なかなか記憶が定着しなかったり、暗記に集中できなかったりする可能性があります。暗記をする内容に対して興味を持ち、暗記の効率を上げましょう。

例えば、海外ドラマが好きであれば英語版を観て学ぶ、パソコンスキルであれば日常生活にも役立てるなど、暗記する内容と自分が興味を持てそうな内容を紐付けることが大切です。

■関連しているもの・類似するものをまとめて覚える

英単語などの単語の暗記は、単純にその単語の意味や使い方だけを覚えるより、その単語の対義語・類義語などの関連語句も一緒に覚えるのが効率的です。

■図式化して覚える

言葉という文字情報を図式化することで視覚情報として暗記する方法もあります。図式化により理解力も高まるので一石二鳥です。

効率的に暗記をしよう

ビジネスマンにも暗記が必要な場面は多くあります。ただ、毎日仕事で忙しく、さまざまなモノやコトにあふれている現代においては、時短術が求められがちです。仕事上で必要な知識の暗記も当然、効率化できた方がいいですよね。 本稿で紹介した暗記しやすくなるポイントを押さえて、効率よく記憶を定着させましょう。