スーパー戦隊シリーズ『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』のパトレン1号/朝加圭一郎役でドラマ初主演を務め、注目を集めた俳優・結木滉星。

2019年には映画『下忍 青い影』でハードアクションに挑戦し、他にもドラマ『カカフカカ‐こじらせ大人のシェアハウス』、『あおざくら 防衛大学校物語』、舞台『里見八犬伝』にメインキャストとして出演するなど、着実にキャリアを積み重ねている。

  • 俳優の結木滉星 撮影:蔦野裕

そして、現在放送中のTBS系日曜劇場『危険なビーナス』(毎週日曜21:00~)では、ドラマの舞台となる矢神家の執事・君津光を演じ、いままでとはまた違った魅力を見せている。今回は新しい役に臨む結木に、その意気込みを訊いた。

――『ルパパト』の放送が終わってから、もうすぐ2年になりますね。

そうなんです。早いですよね。やっぱりほかのいろんな現場にいくと、『ルパパト』はすごくホーム感があったんだなあって思います。お芝居が初めてという人も多かったし、スタッフさんとの距離も近かったので、ちょっと学校っぽいというか。

――戦隊終了後もずっとご活躍されていて、それも忍者からアサヒ飲料「カルピスウォーター」TVCMの先輩役まで、幅広いですね。

圭一郎を演じているときには、まさかあんなにさわやかな役でCMに出演するとは思っていなかったですよね。あんなに暑苦しかったのに(笑)。

――ファッション雑誌「smart」(宝島社)でのモデル参加もあってか、先ほどの写真撮影の表情も魅力が増した印象でした。

ありがとうございます。でも、こうして役衣裳で取材の撮影をするのは難しさを感じることもあるんです。特に君津はポーカーフェイスな人物なので。

――同じ時期に、『ルパパト』でもう一方のレッド、ルパンレッド/夜野魁利を演じた伊藤あさひさんがNHK連続テレビ小説『エール』に出演されていたりと、お二人の活躍されている姿を見るのは、ファンとしてもうれしいですね。

あさひとはちょくちょく連絡を取り合っています。活躍しているのを見て、負けてられないなって刺激も受けますね。

――『危険なビーナス』への出演が決まった時はどう思われましたか?

率直にうれしかったですね。初めてのゴールデンタイムのドラマで、しかも東野圭吾さん原作ということだったので、注目もしていただけるんじゃないかと思いました。時期も時期で、久しぶりの映像作品だったのですごく楽しみにしていました。

一方で、君津は原作にいないドラマオリジナルのキャラなので、そこは本当に原作ファンの方々の期待を裏切らないように、「ドラマ化してよかった」と言っていただけるようにしたいと思っています。

――君津はどんな役柄だとお聞きになっていたんですか?

最初はそれこそ"ポーカーフェイスでミステリアスな執事"でした。これから回を追うにつれて、彼の背景が明かされていくと思うのですが、それは僕自身楽しみです。少しずつ台本をいただく形なので、僕たちもまだ結末を知らないんですよ。でも、いままで僕が演じてきた中にはまったくなかったような役なので、そこは楽しみにしていただきたいですね。髪型も、後ろと横をここまで短くしたのは人生で初めてで、スースーするなって(笑)。おかげで髪の毛がすぐ乾くんですよ。

――現場では、共演者の方とお話されることはあるのでしょうか。

矢神波恵役の戸田恵子さんとのシーンが多いので、お話させていただくことがあります。ドラマで使われているセットもかなりこだわって作られているので、それを見て「これすごいね!」って。戸田さんはあんなにたくさんの作品に出ている方なのに、裏でセリフの練習をされている姿を見ると、やっぱりさすがだなって思います。

――あらためて、ドラマ『危険なビーナス』の魅力はどんなところでしょう。

原作と違って、ドラマは犯人捜しがメインになっています。なので、原作ファンの方にもハラハラドキドキして見ていただける作品になっているんじゃないかなと思います。

――こうして今はミステリアスな執事・君津光を演じられていますが、今後挑戦してみたい役はありますか?

けっこう堅い、真面目な役が多かったので、どうしようもないクズ人間とかを演じてみたいですね。髪型も、プライベートでは一度も染めたことがないのですが、せっかくいろんな人物になれる役者をやっているのだから、思いっきり違った印象のヘアスタイルの役とかも挑戦してみたいです。

結木も出演するTBS系日曜劇場『危険なビーナス』は、毎週日曜21:00~放送。