ASUSから発売されたハイエンドスマートフォン「ZenFone 7 Pro」。ハイエンドの性能だけでなく、回転式カメラを搭載したASUSらしい独特の機能が魅力のスマートフォンです。
大画面で使いやすいハイエンドスマートフォン
ZenFone 7 Pro(ZS671KS)は、OSにAndroid 10ベースのZenUIを搭載したスマートフォン。SoCにはQualcomm Snapdragon 865 Plus 5Gを採用。メモリ8GB、ストレージ256GBを搭載しています。現在のハイエンドスマートフォンとしては標準的なスペックでしょう。
ディスプレイは6.67インチのAMOLEDディスプレイで、解像度は2400×1080ドットのフルHD+、ディスプレイのリフレッシュレートは90Hzとなっています。ゲーミングスマートフォンではないので、120Hzや240Hzといった超高速のリフレッシュレートではありませんが、90Hzは日常使用では十分に表示が滑らかになって快適に使えます。
ディスプレイサイズが7インチに迫ろうとするサイズで、本体も大きめです。約165(H)×77.2(W)×9.6(D)mmで、重さは約235g。その分、画面の大きさを生かしたコンテンツの試聴などの全体の操作は快適です。
背面はアールを描くツルツルとしたデザイン。光を反射するデザインでサイバーな雰囲気があります。カメラは背面に3つあります。
機能面では、側面に指紋センサーを配置。電源ボタンと一体化した指紋センサーの反応は速く、画面内指紋センサーに比べたメリットです。背面の指紋センサーに比べて、端末を持ち上げる必要がない分、扱いやすさもあります。センサーを搭載するには本体に厚みが必要ですが、全体として大ぶりなきょう体ゆえでしょう。問題なく搭載できています。
この電源ボタン一体型指紋センサーはスマートキー機能も搭載されています。これは、電源ボタンの長押しと2回押しに機能を割り当てることができます。長押しに機能を設定した場合、電源オンオフは画面上部から下スワイプで表示されるクイック設定パネルにある電源ボタンから行うことになります。
スマートキーにはアプリの起動またはクイックアクセスが割り当てられます。アプリはインストールした任意のアプリが設定可能。クイックアクセスには、Wi-Fiやホットスポット、マナーモード、カメラの収納、スクリーンショット、電卓、電話の発信など、多彩な機能が割り当てられます。Gmailでメールを作成したり、Googleマップで自宅へのルートを表示したり、特定のアクションを実行することも可能です。
これを長押しと2回押しの2種類に割り当てられるので、一方をカメラの起動、もう一方を電卓の起動にする、といった使い分けができます。Googleは端末メーカーにGoogleアシスタントの起動ボタンを装備するよう求めているようで、スマートキーにはGoogleアシスタントを設定することも可能ですが、まあ、Googleアシスタントを設定する意味はほとんどないため、カスタマイズできるのは便利です。
最新のハイスペック機、性能は最高レベル
パフォーマンスもかなりの高性能。定番ベンチマークの3Dmarkでは、Sling Shot ExtremeはVulkanが6879、OpenGL ESS 3.1が7816。新たに追加されたクロスプラットフォームのベンチマークWild Lifeは4113、同じくWild Life Stress TestはBest Loop Score4143でした。
他にもGeekBenchはシングルコアスコアが1010、マルチコアスコアが3377、Vulkanスコアが4162、OpenCLスコアが3689。GFXBenchは高レベルテストのマンハッタン3.1が4884フレーム(79fps)、1080pマンハッタン3.1オフスクリーンが5668フレーム(91fps)などとなっていました。
パフォーマンスとしてはまさにハイエンドにふさわしく、ほとんどの操作は快適に動作します。たいていのゲームも快適に動作するはずです。ちなみにASUSのゲーミングスマートフォンにも搭載されている「Game Genie」も搭載されています。ゲーミングスマートフォンのようにパフォーマンスの切り替えなどができるわけではありませんが、画面の録画やライブ配信、マクロなどが利用できます。
ベンチマークに基づくパフォーマンスは最高レベルですし、実際に使っていても快適に動作するため、ストレスを感じることはないでしょう。
パフォーマンスといえば、ネットワークの性能も見逃せません。SIMフリー端末ですが5G通信にも対応。NTTドコモが採用する一部周波数帯(n79)はサポートしていませんが、主要なn77/n78は対応しており、Sub-6での5G通信が利用可能です。
5Gはまだまだ利用できるエリアが狭く、あまり実用的ではありませんが、今後1~2年で主力になる上に、通信のパフォーマンスが向上します。このタイミングで持っていて損のない機能です。