「ハッタリ」と聞くと、あまりよくない印象を持つ方は多いでしょう。特にビジネスシーンにおけるハッタリともなると、一人の行動が多くの人の損失を生み出してしまうのでは? と心配に思われるかもしれません。
しかし、ハッタリは決して悪いこととは限りません。自分自身のやる気につなげるためにも、また良い仕事をしていくためにも必要なビジネスのテクニックの1つと言えるでしょう。
本記事では、ハッタリの意味や語源、およびハッタリと「嘘」の違い、さらにはビジネスシーンでは時にハッタリが必要だと言える理由について紹介します。
ハッタリとは?
ハッタリとは、威圧のために、大げさな言動や強気な態度をとること。語源は諸説ありますが、「賭場(とば)」で胴元(どうもと)が、勝負を促すために「賭け金をかけろ」という意味で「張ったり」と声を掛けていたことが元となったとも言われています。
転じて、現代では勝負や交渉事で自分を有利な立場に置くための一つのテクニックとしても使われています。
ハッタリは英語で「bluff(ブラフ)」、類義語は「大口をたたく」
ハッタリは英語で「bluff(ブラフ)」と言い、日本語では類語として「大口をたたく、尾ひれをつける、虚勢を張る」などの言葉があります。
これらのことを考えると、「ハッタリ」は一歩間違えると大ウソつきになってしまうため、使い方には気を付ける必要があります。
ハッタリと嘘の違いは?
ハッタリの目的は、相手を威圧し自分を優位に立たせることにあります。一方、嘘の目的は、自己優位性の演出に限らず、時には相手をだます気がなくても用いられます。また、嘘は「くちへん(口)」が付いている通り、言葉で語られることが多いですが、ハッタリは、口に限らず、態度や雰囲気などで自分を優位に立たせます。
仕事でハッタリをうまく活用する方法
仕事をするうえで必要なスキルだと言われているハッタリですが、一般的にあまり良いイメージがないのも事実です。
使うべき場面を見極めて、うまく活用する方法について学んでいきましょう。
実力以上の力を相手にアピールする
「これは無理かもしれない」と思うような場面に遭遇することはあるでしょう。しかし、仕事をする上で、自分の力不足をアピールすることは好ましくありません。
もちろん、「確実に無理」という場面でハッタリをかけるべきではありません。しかし、「実績があるわけではないため、確実にやり遂げられるとは言えないけれど、やり遂げられる可能性は高い」と思えるような場面では、ハッタリも重要です。
ハッタリをかますことで自分の「8」の力を「10」に見せることができれば、相手に「この方に仕事を任せても安心だ」と思わせることができます。
嘘は言ってはいけない
「時にはハッタリも大事」とは言え、「嘘をついてもいい」というわけではありません。また、ハッタリを利用するときには、その後の行動が重要になります。
ハッタリとはつまり、自分の実力が「8」であるところを、「10」に見せるようなもの。ハッタリを嘘で終わらせないためには、足りない「2」を努力と行動で補う必要があるのです。
自分の力量を理解し活用しよう
ハッタリを使う際は、十分に自分の力量を理解して使う必要があります。万が一自分の力量を上回るようなことを提示してしまうと、それだけ自分を追い込んでしまい、成功しなかった場合には周囲にも迷惑をかけてしまいます。
ハッタリは、時にビジネスで活用できるスキルと言えます。しかし、ハッタリを嘘で終わらせないためには、何かしらの補填が必要となります。それが自分の努力で補えるものであればよいのですが、運や相手の損失を頼りにしているようではいけません。使い時を間違えず、いざという時の切り札として、頭の片隅に置いておきましょう。
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おまけ : 面接で「ハッタリ」をかましたツワモノ現る
新型コロナウイルス感染症の影響で急速に普及した「オンライン面接」。そんな中、「オンライン面接での服装」を巡りチキンレースが起こった! という投稿がTwitterで大きな注目を集めていました。
投稿者はとあるベンチャー企業のCEO。ふと気になって聞いたある一言に対する、志望者の“ハッタリ”とは……?
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