3連勝で豊島竜王、永瀬王座、羽生九段が並ぶ展開。一足先に4勝目を目指す豊島竜王は佐藤九段の中飛車を迎え撃つ
渡辺明王将(名人・棋王)への挑戦権を争う、第70期王将戦挑戦者決定リーグ(主催:スポーツニッポン新聞社・毎日新聞社)の▲豊島将之竜王(3勝0敗)-△佐藤天彦九段(1勝4敗)戦が11月2日に東京・将棋会館で行われています。
ここまで木村一基九段、藤井聡太二冠、広瀬章人八段を破って3連勝中の豊島竜王は4連勝を懸けて本局に臨みます。一方の佐藤九段はすでに降級が決まってしまっている中での一戦です。
豊島竜王と佐藤九段は過去に22局対戦があり、豊島竜王が16勝6敗。かつては五分に近い対戦成績でしたが、最近では豊島竜王が9連勝中。その中には第77期名人戦七番勝負での4連勝も含まれています。
本局は先手の佐藤九段が中飛車を採用。10月29日に行われた王将リーグの対藤井二冠戦に続く連採となりました。藤井二冠戦では敗れたものの、中飛車に手ごたえを感じたのでしょうか。対局後に佐藤九段は自身のTwitterで、「プロ入り初めての先手中飛車だったので新鮮な景色を感じながら指していて、その点では充実した戦いができました。」と感想を語っています。
藤井二冠は佐藤九段の先手中飛車に対して急戦策を採りましたが、豊島竜王は左美濃に組む持久戦を選択。じっくりとした戦いになっています。
持ち時間4時間の本局は本日夜に決着する見込みです。豊島竜王が4連勝として、リーグ後半の永瀬王座、羽生九段との成績上位対決を迎えるのか、それとも佐藤九段が意地を見せて対豊島戦の連敗を止めるのか、注目です。